衝動と情熱だけで生きている

主に観劇の記録。

2年半ぶりの観劇@韓国~笑う男編

今回観た2作品目、笑う男です。

初演、再演とキャスト見たさに通い、コロナ禍中に日本版も履修したものの、何度見ても作品としてはストーリーのまとめ方に納得感がないなあと感じつつ、3パクを観ない選択肢はありませんでした。(今回観れたのは2パクのみですが)

3パク(左からヒョシン、ウンテ、ガンヒョン)

今回は客席3,000席を超える世宗文化会館大劇場での公演ですが、このキャストなら埋まるよねという人気キャスト揃い。特にパク・ヒョシン氏は初演振りの復活&久しぶりの舞台ということで、毎公演完売状態。ヒョ神様の人気は本当にすごい。

7/16(土)マチネ

ウィンプレン:パク・ガンヒョン
ウルシュス:ミン・ヨンギ
ジョシアナ:キム・スヒャン
デア:ユ・ソリ
デヴィット:チェ・ソンウォン
フェドロ:イ・サンジュン

私が最初にガンヒョンさんを観た作品でもあり、ガンヒョンさんを代表する出世作
初演のときは歌>演技って感じだったけど、回を重ねるごとに自由で伸び伸びした演技も板につき、私の中ではすっかりグウィンプレン=パク・ガンヒョンになっています。
デアにとっては茶目っ気があって優しいお兄ちゃん、ウルシュスにとってはいたずら坊主、外の世界に興味も野心もある若きグウィンプレン。ガンヒョンさんの性格をそっくりそのまま映したようなキャラクター。3演になる今回は、無邪気な若者が自分の使命を認識し、徐々に成長していく姿をとても自然に演じていて、世間に立ち向かうグウィンプレンを手に汗握りながら応援してしまいました。
そして決して圧が強いわけではないのに、どこまでも伸びていく弦楽器のような歌声。舞台を世宗に移して更に華やかさを増した気がします。笑う男って本当に難曲揃い*1だと思うんですが、声を張り上げることなく、良い意味で軽々と歌いこなすガンヒョンさん。
歌が上手いだけでなく、特に2幕での「世界を変える」での決意→「目を開いて」での涙ながらの訴え→「笑う男」での怒りの表現が、歌声と一体になって客席にバシバシ伝わってきて、うわあ、すっごい演技上手くなったな!!と感涙。(何様)
ライジングスターと言われていたけれど、もうすっかりミュージカル界を代表する俳優様ですね。来年またM!やるらしいので、ぜひ出演してください。今度こそ絶対観に行く。

そして、ヨンギパパです。ヨンギさんって、渋いおじさんやら高貴なおじさんやらコミカルなおじさんやら、おじさん役演じさせたら世界一の俳優さんだと思うんですが、役によって声色が全然違うんですよ。エリザのフランツでは気品を感じる低音だけど、M!のコロラド大司教のときは癖強めの変態ボイスだし、ウルシュスは荒々しさの中にも愛情を感じる職人気質の親方って感じの声(伝われ)。歌が上手い俳優さんは数あれど、こんなに役柄によって歌い方変えられる人はなかなかいないと思います。
ヨンギパパは歌声そのままに、直接の愛情表現はしないけど、常にグウィンプレンとデアを一番に思っている愛情深い父親。最後二人に置いて行かれるのが本当に可哀想で可哀想で、いつもこの作品を観ると、ウルシュスが可哀想という感想になってしまう。
それだけに、カテコ最後の仲良し3人家族が涙を誘うんですけどね。

デア役は初出演のユ・ソリさん。フランケンシュタインではアンサンブルをしていたという彼女は、オーディションでデア役を勝ち取った実力派。間違いないはずと思っていたけど、澄んだ歌声と可憐な見た目が役にぴったり。ミン・ギョンアさんを思わせる天使のようなソプラノで、純粋でひたむきなデアを演じていました。ガンヒョンお兄ちゃんとの「木に宿る天使」のハーモニーが本当に綺麗で、私の中のドロドロしたものが洗い流されていくようでした。

で、何といってもカテコで一番の歓声を浴びていたのは、ジョシアナ役のスヒャンさん。彼女も幅広い役柄を演じることができる俳優で、可愛らしい歌声の時も魅力的だけど、マタハリとかジョシアナとか、気位の高い強い役が一番ハマる気がする。「私の中の怪物」はショーストップ状態。私がみたスヒャンさんの役の中では、ジョシアナが一番好きです。

韓国版ならではの舞台上のバイオリニストの演出や、着ぐるみの玉乗り熊さんも健在。「涙は洗い流して」での川の演出や、天井いっぱいに吊り下げられたランタンなど、世宗の広い舞台を隅々まで使った演出に視覚的にも満足できました。

サーカス団のみなさん。熊さんすごい。

7/16(土)ソワレ

笑う男マチソワ。夜の部はこちら。

ウィンプレン:パク・ウンテ
ウルシュス:ヤン・ジュンモ
ジョシアナ:キム・スヒャン
デア:ユ・ソリ
デヴィット:チェ・ソンウォン
フェドロ:イ・サンジュン

ウィンプレンとウルシュス以外はマチネと同じキャスト。なのに。
全く違う作品を観たかのような衝撃とともに、しばし放心してしまったソワレ。

ウンテさん、あなたのせいですよ!!!

今回の渡韓の最大の目的で、楽しみと不安が裏腹だったウンテさんの笑う男。
だって、ウンテさんのグウィンプレンですよ?あんなに大人で包容力があって、色気の塊なウンテさんが、若さゆえの突っ走り感のあるグウィンプレンをどう演じるんだろう。
そう思いながら観始めたのですが、私の先入観のせいか、全くグウィンプレンにみえない。どうしよう。完全にケムル(©フランケンシュタイン)にしかみえない。髪型もメイクもケムルっぽいし、衣装もケムルコートそっくりなんだもん。フランケン4演をみれなかった怨念がこんなところで邪魔してくるとは。
そんな感じでひたすら脳内ケムルと戦いながら見ていた冒頭、明らかに他プレンとは異なるウンプレンの身のこなしに気づきます。しばらくは、その違和感に気づかなかったんですが、気づいたときにびっくりして声が出そうになった。
そう、ウンテさん、デアを完全に「目の見えない妹」として扱っているんです。いや、当たり前じゃんと思うかもしれませんが、当たり前ではありません。
以前、視覚障碍者の方の誘導についての講習を受けたことがあるのですが、ウンテさんのデアへの接し方が、完全にそのマニュアル通りだったんです。
誘導するときは歩く方向が伝わりやすいように肘を持ってもらう、段差があるところでは声で案内する、歩きながら街の様子を紹介する、等々。それらの行為をとても自然にこなしているウンプレン。
デアに自分の肘を持たせて、周囲を案内する様子で語りかけながら歩く姿。段差があるところでは、コンコンと手で段差を叩き、音で案内する様子。きっと昔から、そうやって支えあって生きてきたんだろうな、っていうこれまでの二人の歴史が伝わってくるようで、気づいた瞬間に涙が溢れてしまいました。さよならケムル。
しかも、とにかくジェントルが過ぎるんですよ。言葉にせずとも、デアやウルシュスやサーカス団の仲間たちへの愛が、歌声や目線から伝わってくる。あれ?笑う男って、こんな話だったっけ・・・?
ウンテさんのオーラのように広がる声がそうさせるのか、広い世宗の空間がウンプレンの愛で覆われているかのような心地いい包容感。
後半のキラーナンバーの歌い上げはもちろん圧巻でしたが、この日私が愕然としたのは、最後の最後、ウルシュスとの別れのシーン。
貴族の身分を捨てて家族の元に戻ってきたのに、デアがほどなく亡くなり、ウルシュスを一人残してデアの後を追うグウィンプレン。何度観てもこのシーンで、なんでウルシュスを一人にするの?何をするために戻ったの??それが正しい選択なの???って頭に?をたくさん浮かべつつ、クルクル回りながら天に召される二人を複雑な思いで見つめていたのですが。
デアが最期の瞬間、一瞬だけ目が見えて、グウィンプレンに手を伸ばすシーン。ウンプレンは菩薩様のように優しい笑顔をデアに向けます。
ウンプレンの笑顔に包まれて、その腕の中でこの世を去るデア。ウンプレンは優しい笑みを湛えたまま声を振り絞り、歌いだそうとするけれど、声が出なくて。長い長い沈黙の後、ようやく、子守歌のように優しく語り掛けるように歌いだすウンプレン。
その最後の歌詞は「난 이제 너에게로 갈게(僕はもう君の元へ行くね)」つまり、デアの後を追うよという意味なんですが、「너 에게로(君の元へ)」の後、デアに向けていた顔をウルシュスに向けるんです。
二人だけの沈黙のやりとり。「残していってごめんね」「ありがとう」「愛してるよ」「許してね」。溢れんばかりのウンプレンの思いを受けて、沈黙の後、涙を流しながらゆっくりと頷くジュンモパパ。更に優しい笑顔で頷くウンプレン。
会場中から聞こえるすすり泣き。隣の家族連れのお父さんの嗚咽が酷かったけど、それも気にならないほどの感情の高ぶり。涙で前が見えない。
そしてラストシーン。デアをお姫様抱っこして、天に昇っていくグウィンプレン。
この時、他プレンはデアを抱いたまま、まっすぐ前を見据えてクルクル上がっていくのですが、何とウンプレンはここでもやってくれました。
キラキラはためく布の海を越えて上空に上ってきた二人、なんと笑顔で見つめあっているではないですか・・・!ウンプレンの首に両手を添えて幸せそうに微笑むデアと、それを幸せそうにのぞき込む姿勢のウンプレン。ま、まさかの、ハッピーエンド!!
この直後に会った友達から、顔腫れてるけどどうしたのと心配されました。泣きすぎや。

ちなみにヨンギパパは、最後のシーンで行かないでってイヤイヤ首振るらしいです。想像だけで泣ける。
ストーリーも演出も変えず、演技だけでここまで物語を変えてくるとは。パク・ウンテ、恐るべし。
何度も観た笑う男で初めて納得したラストシーンでした。

二人が天に召されるラストシーン。ウンプレンver.を想像してみてください。

そしてジュンモパパね。もうウンテ×ジュンモってだけで、泣かせる気だね?っていうキャストですよね。荒々しい言動に慈悲深さが滲み出ちゃってますからね。
私がジュンモさんを大好きなのが、間の取り方が絶妙なんですよ。雪の中助けを求めてきたグウィンプレンに消えろ!って叫んだ後にドアを開けるタイミングとか、声真似でグウィンプレンの不在を知らせまいとするときの躊躇いとか、ウンプレンに頷き返すラストシーンとか。行間にたくさんの感情を詰め込んでくる役者さん。しかも全部よく伝わる。
ウンプレンver.なら、一人残された後でも、きっと元気にサーカス団の団長さんを務めていそうです。でも最後の最後に「彼を返して」(©レミゼ)歌ってほしい雰囲気はある。

カテコウィークの1枚。最高に幸せそうな3人家族。泣く。

というわけで、感情の入り乱れが大変激しかった今回の笑う男でした。ウンプレンを観られたのは本当に僥倖としか言いようがないです。生きててよかった。

 

最後に、恒例の写真集で締めくくりたいと思います。
長文失礼しました。

人柱シリーズその1。人が多すぎてなかなかうまく撮れず。
人柱シリーズその2。人が多すぎて全キャストの撮影は諦めた。

 

ジョシアナさんちのベンチを模したフォトスポットには長蛇の列。

ヒョ神様専用の特設グッズ売り場。公演の日は朝から行列らしい。





*1:作曲家のワイルドホーン氏が、パク・ヒョシンの声を想像しながら曲を書いたとインタビューで話していました。つまりヒョ神レベルを基準とした曲。

2年半ぶりの観劇@韓国~デスノート編

思い起こせば2019年2月末、韓国最後の観劇は、今は無きLGアートホールでのJCSコンサート。
あれから2年半。ついに戻ってまいりました!
芸術の殿堂!!!

泣いた。

観劇1作目は、アンコール公演のおかげで奇跡的に間に合ったデスノート3演。
2年半ぶりの一発目なのに、ホングァンホ砲を浴びて生きていられるのかという一抹の不安と共に入場。

今回はキャスト違いで2回観ることができました。血ケッティングはコロナ前より激戦。血みどろになりながら辿り着いた先は天国か地獄か。

2022年バージョン(3演)について

今回はODカンパニーによるノンレプリカ公演ということで、前回までと何が違うのかと思っていたのですが、ストーリーや曲に変更は無し。歌詞も多分同じだったと思います。
変わっていたのは一部の編曲位。特に大きく変わっていたのが、ミサミサの代表曲”I'm Ready"。ポップなロック調だったのが、マイナーで大人っぽい曲調に。ダンスもそれに合わせて変わってました。最近のK-POPの流れに合わせたのかなと。

大きく変わったのは演出面。
プロジェクションマッピングを使った舞台演出、って聞いてたので、東京駅とかシンデレラ城(ディズニーランド)のあの感じを思い浮かべてたんですが、全然違った。
技術的なことはよくわからないけど、外側から投影されてるんじゃなくて、舞台全体にLEDパネルみたいなのが敷き詰めてあって、それに映像が映し出されているんです。
大道具は無くて、存在する舞台装置は家具くらい。前回までもシンプルな舞台だったけど、今回は映像以外ほぼ何もない状態。バミリもほぼなかったので、俳優さん大変じゃないのかな。
で、映像が展開することで場面転換していくんですが、暗転なしでアニメーションのように舞台が切り替わっていくので、観てる観客としては全く気持ちが途切れないんです。どんどん舞台に引き込まれていく感じ。
月の部屋・Lの部屋・警察という3か所がコマ割りのように表現でされていて、まるで漫画を読んでいるような感覚を味わえたり、テニスシーンでは横視点・俯瞰・お互いからの視点と次々切り替わる視点のおかげで、ものすごい臨場感を味わえたり(切り替わる映像に合わせて動く俳優陣もすごい)、死神の世界が映画のような異世界だったり。
舞台と漫画とアニメの融合という感じで、全く新しい世界を見た気持ちになりました。今まで見たデスノの中で、個人的には作品として一番満足感が高かったです。

3演ハイライト動画


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光の演出もすごくカッコよくて、開幕前にあの印象的な殿堂の天井が、赤いライトで照らされてるんです。まるで今にも天上からデスノートが降ってきそうな雰囲気。
あと、1幕と2幕の開幕時、時計の秒針音に合わせて会場の明かりが1段階ずつ暗くなっていくんですが、これも舞台への没入感が高まってすごくよかった。

赤く染まった天井。舞台は撮影不可なので天井だけ。

あえて文句をつけるなら、新宿の電光掲示板。トンチキ日本語どうにかならなかったのか。日本語わかる人にちょっと見てもらえばいいのに・・・(韓国あるある)

衝撃の「雪ノだミルダ牛肉」(白い〇印内)。他もなかなか怪しい。

では、ようやく各回の感想に参ります。

7/15(金)ソワレ

夜神 月:ホン・グァンホ
L:キム・ソンチョル
レム:キム・ソニョン
リューク:ソ・ギョンス
弥 海砂:ケイ

人が多すぎて横からサッと撮ったので、誰かのチケット映り込んでですみません。

御年40歳の高校生グァンホ月vs30歳なのに高校生に見えるソンチョルL。
グァンホさんの第一声を聴いた時、韓国でミュージカル観てるんだ!という実感が突然こみ上げて、鳥肌が立ち涙がこぼれました。
でも、あれ?なんか歌声がスマートになってないかい?
地獄の底から湧き上がるマグマ感がないというか、そよ風のような心地よさ*1すら感じる軽やかさ。前回グァンホさん観たのがジキハイだったからそう感じたのか、歌い上げる部分であえて力をふっと抜いている感じ。
確かにドスが効きまくっていた初演より今回のほうが高校生っぽいし*2、舞台全体のバランスを考えてのことなのかも。
グァンホ月は、リュークミサミサも全部自分の手駒なんだよな。正義面した極悪非道人。世界を変えるというより、最初から自分が世界を操るためにデスノートを使っている感じ。*3
で、グァンホ月のそよ風レベル(本人比。相対比では800hpaの猛烈な台風)のイッタッミョーーーーン゛ン゛ン゛ッッッッッッ!!!!!を聴き、2年半ぶりの音圧に酔いしれていたのですが、この日最も私が惹かれたのは、ソンチョルLでした。

初演版イッタミョン(デスノート


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様々なドラマでの怪演ぶりが気になっていたソンチョル氏。主役じゃないのに常に作品に爪痕を残す俳優さんだなと思ってたんですが、舞台で拝見するのは初めて。
思いがけず響きの良い低音ボイス。常に無表情で、何を考えているかわからない半開きの目。緩慢な動きから発する異様な存在感。日本の映画版デスノート松山ケンイチLに近い。
指先だけで物をつまんで持ち上げたり、猫背で突然にゅっと人の前に現れたり、じっと座ってるのに足の指先が常に動いてたり、紅茶の甘さに納得できず何個も角砂糖を投入した後に満足そうに微笑んだり、摘まみ上げたイチゴのヘタをむしってヘタだけ食べたり、ブラウニーやチュッパチャップスで一人ジェンガしたり。挙げたらキリがないくらい細かい仕草をたくさん仕込んでいて、Lの特異性が際立ち、原作を彷彿とさせる演技でした。

独自のLを作り上げたジュンスに対して、原作に忠実なソンチョルLは逆に新鮮。
インタビューで「ジュンスとWキャストを演じるにあたり、どんなLにしたいか?」と聞かれていたソンチョル氏が「原作に忠実に演じたい」と話していたのを後になって知ったんですが、その通りだな!有言実行すごいな!!って褒めたたえたい。
舞台上でグァンホさんと対等に張り合ってるのもすごいけど、演技は今回みたキャストの中でダントツに良かったです。特にラストシーン。月がキラだと知らされたときに見せた、諦めと虚しさと、真実を知った喜びのようなものが入り混ざった表情。その感情を一瞬の顔と仕草で観客に伝えるの、すごくない?
別作品でもぜひ観てみたいです。

ソンチョルLに文字数を割きすぎてしまいましたが、ソニョンレムもすごくよかったです。ソニョンさんのあの独特の波打つような歌声が、現実感のない死神役にマッチしていて、扮装なくても歌声だけで十分演れるんじゃないかと思います。
初演のヘナさんを超えるレムはいないと思ってたけど、ソニョンレムとどっちが好き?って聞かれると、歌声的にはソニョンさんのほうが役に合っているかも。母性はヘナさんが優るけど。

ギョンスリュークは表情も身のこなしもスマートで、ホンソクリュークを見慣れているとアクが弱くて人間ぽい。死神役だけに、メイクがなければトートって言ってもいいくらい。でもそんな人間ぽいリュークだからこそ、月とも友情を築いたように見えて、ラストシーンが更に残酷に感じました。
ギョンスさんとホンソクさん、デスノ延長公演とキンキーブーツかけもちなんですよね。超ハードスケジュール。どっちもメイク大変そうだし、体力とお肌が持ちますように。

ミサミサ役のケイちゃんは、さすがアイドル。今まで見たミサミサの中で一番役にハマってると感じました。実力者ぞろいの共演者に混じっても遜色ない歌声だったし、熱狂的に月を崇拝する危うさと純粋さを、とても上手に表現しているなと思いました。

 

7/17(日)マチネ

夜神 月:コ・ウンソン
L:キム・ジュンス
レム:キム・ソニョン
リューク:ソ・ギョンス
弥 海砂:チャン・ミンジェ

今回はちゃんと並んで撮りました。

初めましてのウンソンさんに、お馴染みシャLの組み合わせ。死神たちは前回と同じで、ミサミサビートルジュースで韓国ミュージカルアワード新人賞を受賞したチャンミンジェさん。

で、全く予備知識なくウンソン月を観たんですが、めっっっっっっっっっちゃくちゃ歌上手いね!?!?!?!?!?こういう人って第一声でわかる。話すように歌いだした一声目で、あ、この人好きだと思った。声の質としてはグァンホさんに近い。若グァンホ。演技も年相応の月という感じで、若さゆえの暴走感をうまく演じていたと思います。
ラストシーンは俳優さんによって結構違っていて、グァンホ月は最後までリュークにやめろ!って命じてたけど、ウンソン月は意地もプライドもなく、やめて~殺さないで~って必死に泣いてすがってた。最後の最後で仮面が剥がれて一人の青年に戻った感じ。こういう解釈違いが楽しめるのもWキャストならでは。贅沢。

そしてそして、シャLですよ。ジュンスが作り上げてきた数ある役の中でも、最もその地位を確立して認められている役。ジュンスのことをよく思っていない一部韓ミュファンでも、シャLだけは別だって言ってる人もいるくらい。
今期のシャLはこれまでに増して激しい。常に脳みそフル回転していそうな鋭利な目つきで、感情の起伏が凄い。原作のLとは全く違う、でもめちゃくちゃ引き込まれる、激情型のシャL。あの独特なしゃがれ声も、掴みどころのないシャLのキャラにぴったりだし、ロックなデスノの音楽と相まってめちゃくちゃかっこいい。
シャLを観るとソンチョルL観たくなり、ソンチョルL観るとシャLが観たくなる、終わりがないループ。そりゃチケット取れんわ。
そして、圧巻の舞台掌握力。どこにいても自然と目で追ってしまうし、シャLが出てきた瞬間、客席を含めた舞台全体の空気がギュッと張り詰めるのを感じる。2幕の体感10分位。こんな俳優なかなかいない。M!やエッカルは配信で観ることができたけど、この空気を味わえるのは生舞台だけ。早く世界中の舞台好きに観てほしい!

ミンジェちゃんのミサミサも安定感あって良かったです。ケイミサより賢そうで、自分の考えをちゃんと持っていそうなミサミサ

ソニョンレムの異次元感も、ギョンスリュークのコール&レスポンスも絶好調で、客席の盛り上がりもすごかったです。

作品自体にはそんなに思い入れがなかったのですが、キャストと演出の妙で、ものすごく満足度の高い観劇になりました。観られたことに感謝。

劇場内の様子

出演者のファンに加えて、原作ファンもたくさん来てた。(男子同士で漫画では~だったよね?って話している人が多かった。)私が今まで行った作品では一番客層が若かったのでは。韓ミュによくいる家族連れがほとんどいなかったです。

みんなキャスボと自分を撮りたがるから、キャスボ前は大行列になってました

殿堂お馴染みの吹き抜けの垂幕と、フォトスペース
人柱シリーズ;L バージョン
人柱シリーズ;月バージョン

番外編;芸術の殿堂前のイェンナルカルグクス。海鮮出汁が泣くほど旨い。

次回は今回観劇したもう一作品、笑う男について書きます!

*1:ただし3階席でも十分に波動を感じる程度のそよ風

*2:初演のグァンホ月はほぼハイドであった

*3:再演のチサン月は、デスノートを手にした時から後半にかけての感情の変化が繊細に表現されていてとてもよかった。

2年半ぶりに韓国に行った話

先日、2年半ぶりに単独韓国に乗り込んできました。
日々状況が変わってるので、私の経験が皆さんの役に立つかどうかはわからないですが、記録もかねて今回の経験を記しておきたいと思います。
※以下全て2022年7月時点での私個人の経験・感想です。ご了承ください。

行くべきか、行かざるべきか

コロナのリスクを除いても、韓国は物価高騰中だし、円安だし、お店閉まってるし、開いてても営業時間短いし、決して行き時ではないと思います。
が、これは年中急を要しているオタクのための記録です。門が開かれたからには行くしかないのです。
ただ一つ、サバイバル能力に自信がない人は、今は行くべきではないと思います。
私の思うサバイバル能力=韓国語が話せるかどうかということではなく、何が起きても自力で調べ、人に聞き、判断できる能力。
どうしても行きたい場合は、旅行会社のツアーを利用すれば、多少リスクヘッジになるかもしれません。

一番怖いのが現地でコロナ陽性になったとき。万一そうなったらどうなるかは、JOAHさんのまとめが大変参考になります。

 
 
 
 
 
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私はプロのサラリーマンオタクとして、万が一に備え、隔離中も仕事できる準備をして渡韓しました。

事前~事後準備もろもろ

パスポートさえあれば大丈夫だったコロナ前が夢のように思えるほど、事前事後準備がとっても煩雑です。これについては、コネストさんのまとめ記事がとても参考になりました。ただし、コロナ再拡大で日々状況が変わってるので、最新情報は公的機関からの情報を確認するのがベストです。
スタートラインに立つにはまずVISA申請ですが、これが一番難関・・・

www.konest.com

私の場合を補足します。

・飛行機について

往復LCCで予約しましたが、行きの便が欠航になり、直前に別便を購入しました。
飛行機のチケットを売っているからといって、運航が決定しているわけではないので要注意です。利用者が少ないこともあって、割と頻繁に運休になります。もちろん費用は全額戻ってきますが、別便の手配ができない場合もあるので、特に地方から乗り継ぎの方などは気を付けた方がいいと思います。

海外旅行保険

いつもは加入しない私も、さすがに今回は加入していきました。コロナも補償対象かどうかは要確認。保険会社によっては、海外で病気になったときに日本語で相談できるコールセンターを設置しているところもあります。

PCR検査

日本での検査は木下グループの検査を利用しました。海外用のパスポート番号入り証明書は通常の検査+1,000円で発行してもらえました。要事前予約。

covid-kensa.com

韓国での検査は仁川空港東側の検査所を利用しました。市内には空港より安い費用で検査できる病院もありますが、時間節約になるのと、検査結果出るまでは外出を控えることが推奨されているので、空港での受検が楽だと思います。私は韓国入国後+日本帰国用のPCR検査を併用して、費用は確か12万ウォン位。
一応入国用検査を予約してから行ったんですが、空いていたので予約無しでも問題なさそうでした。また、入出国検査を併用する場合は、入国用ではなくて出国用の検査所に行くように指示されました。(同じ検査所でも入国用・出国用検査所に分かれてます。)この辺も日々状況が変わっているようなので、現地で確認しながら手続きする必要があります。
帰国用の陰性証明書は紙で提示を求める航空会社が多いので、印刷しておくのが安心です。仁川空港の検査所では検査結果を印刷できるので、帰国時に立ち寄って印刷可能。また、宿泊先のホテル等に依頼すれば、PCを借りて印刷できると思います。

 

以下、手続き以外のことを時系列で記載していきます。

①日本出国

空港にもよると思いますが、銀行もレストランもコンビニも薬局もほとんど閉まってるか時間限定営業だったので、事前に確認したほうがいいです。出国後の免税店は開いてたけど商品は全然なかったです。
陰性証明書は印刷して持参要。飛行機のチェックインの時に確認されます。
人が少ないので、荷物検査や出国手続きは超スムーズでした。

②韓国入国

仁川空港の場合、ターミナル到着後、入国審査までの間の通路で検疫があります。ここで事前に登録したQ-CODEのQRコードを機械にかざし、簡単な質疑応答を終えると、パスポートに「PCR提出者」というシールを貼られます。

その後、入国審査へ移動。こちらもガラガラ。審査内容は以前と変わらず、指紋認証&顔写真撮影であっという間に終了。

入国したら、もう預けた荷物が出てきてました。
LCCターミナルに到着したのでターミナル間モノレール移動もあったのですが、着陸から荷物ピックアップして外にでるまで20分程度。前はどんなに早くても1時間弱かかってたことを考えると、今だけの恩恵だと思います。
仁川空港内の店舗は一部閉鎖していたものの、レストランもカフェもコンビニも銀行も通常営業してました。
ソウル市内で必須のT-moneyカードを持っていない場合は、空港内のコンビニで購入できます。

③入国後PCR検査受検:上記参照。

④(オプション)荷物を預ける

SAFEXというサービスを使うと、空港からホテルまで荷物を運んでくれます。今も通常営業してました。事前予約要。コネストさんから予約できます。いつもギリギリで生きているオタクには超おススメ。

www.konest.com

⑤市内へ移動

リムジンバスはまだまだ本数が少ないので、一般空港鉄道を利用しました。仁川空港~ソウルの直通列車も運行再開してました。
移動が夕方にかかる場合は特に渋滞がひどいので、タクシーやリムジンバスではなく鉄道利用をお勧めします。詳しくは下記参照。

www.konest.com

人のいない空港鉄道駅

⑥両替

ちょうど私が渡韓中にリリースされたWOWPASSを使いました。使うたびに作った人への感謝の念がこみ上げるくらい便利な代物なので、今後もソウルに行く予定がある人は、ぜひ作ることをお勧めします。
韓国は超キャッシュレス社会で、スタバでは現金使えないくらい。クレカでもいけるけど、毎回サインするのも面倒だし、海外利用は手数料かかっちゃいますよね。
このWOWPASSの何が凄いかというと、専用の機械に日本円を入れると、韓国ウォンに換算されてチャージされるんです。レートも両替所よりいいし、機械も主要駅やホテルを中心にたくさん設置されてます。もちろんウォンでのチャージも可能で、日本円以外の主要通貨にも対応。
しかもT-moneyカードとしても使えます。
チャージした後は、韓国人がみんなやってるのと同じく、どのお店にも置いてあるカードリーダーに差し込むだけで決済できます。
詳しくは下記サイト参照。

www.wowpass.io

■買い物について

観光客向けのお店は軒並み閉店してました。噂には聞いてたけど明洞の廃墟っぷりはなかなか。化粧品単独ブランドの路面店で残ってたのはNature Republicとメディヒールくらい。地下鉄駅構内に死ぬほどあった化粧品店もほとんど消えてました。
妹に頼まれたエチュードハウスのファンデ買うミッションがインポッシブルすぎて、オリーブヤングを数店舗回ってようやくゲットできました。オリヤン愛してる。
東大門のDoota!や高速ターミナルのGotoモールは一部短縮営業になっていました。

■飲食について

こちらも観光客向けのお店は消えてました。元々ソウルの飲食店は入れ替わりが激しいですが、更に淘汰されて老舗と流行りの店だけになっている感じ。
24時間営業や夜中まで営業しているお店が減り、マチネ終了後の食事場所を探すのが大変でした。

今ソウルでバズっているらしいcanalカフェ。朝から行列。

韓国はウィズコロナ路線に切り替えているので、食堂やカフェについてはコロナ以前と同じ。入店時の検温も消毒も仕切りもありません。相変わらずみんなで一つの鍋をすすり、腕を組んで酒を酌み交わし、モゴ~って人のご飯の上におかずを乗っけてきます。
何があろうと食文化は変えられないもんだなって思いました。

今回はペダル(出前)は使わなかったのですが、コロナ以降ペダル使用率が増加しているらしく、ペミン(ペダル民族という出前アプリ)の一人用メニューが豊富になってました。胃が10個くらい欲しい。

■観劇について

今回は芸術の殿堂と世宗文化会館にしか行ってませんが、世宗のチケットが発券機での出力に変わってました。スマホQRコードをかざして、電話番号入力して発券する手順です。シャルロッテシアターも発券機になってる模様。
ただしグローバルサイトのチケットにはまだ対応していないらしく、私は横の有人カウンターで発券してもらいました。

世宗文化会館の発券機。左右に10台以上ある。

会場内は必ずマスクを鼻上までつけること、飲食禁止のルールはありますが、発声は禁止されていないようで、以前ほどではないもののヒューヒュー歓声が飛びまくってました。規制退場なんてもちろんナシ。
今回一番びっくりしたのが、みんな並んで写真撮影するようになっていたこと。ロビーの撮影スポットやキャストボード前に列ができてました。ただし並んでるのは自分の顔も一緒に撮影したい方々のようで、自分の存在を消したいオタクは、横からスッと撮影してもOKな感じでした。無人の状態を撮影するのはかなり難しいですが。

交通機関について

7月に入り地下鉄やバスの深夜運行が再開していました。タクシーについては、観光客減少に伴い台数が減ったらしく、夜の争奪戦は以前より熾烈になっていました。カカオタクシーでも捕まらなくて、人が下りたタクシーにいかに早くたどり着けるかの競争でした。

⑦帰国

仁川空港までは行きと同じく一般空港鉄道を使いました。空港は思ったより人がいて、お馴染みの荷物検査前の行列もあり。ブランド店や免税店は開いてたけど、ほとんど商品なし。ちなみにオンライン免税店もほとんど品切れでした。

ガラガラの商品棚。ブランドによっては一通り揃っているところもあった。

出国後の搭乗フロアにあるフードコートやカフェは半分程度の営業。私はLCCターミナルを使用したのですが、カフェは一番奥のコーヒービーンのみが営業していて、アイスアメリカーノを求める韓国人が殺到していました。

⑧日本入国

着陸後、イミグレまでの間に検疫があります。事前に登録していたMySOSをチェックされ、問題なければスイスイ進むのですが、全部で3回ほどチェックポイントがあり、その間を延々歩かされます。荷物が多い人や子供連れ、お年寄りにはなかなか厳しい距離だと思います。私が利用した空港だけかと思っていたら、どの空港も似たような感じらしいです。ぜひ歩きやすい靴で。

以上、2年半ぶりの韓国旅行でした。
観劇についてはまた別に書きたいと思います。

東大門DDP前。観光客はまばら。

工事中の光化門広場。デモ隊もおらず。

ピョルマダン図書館。椅子と机は撤去されていた。

推しに思わず駆け寄った高速ターミナルenter6の1階。

【番外編】もうアイドルなんて好きにならないと誓ったのに再びアイドルに嵌った話

こんにちは。
今回はミュージカルに全く関係のない、私の個人的なお話をさせていただきます。

私にはトラウマがあります。
詳しくは書きませんが、5人神起と言えばわかる人は分かっていただけるでしょう。
その後不遇な3人を全力で応援して燃え尽きた私にとって、アイドルは鬼門であり、SMエンタやエイベといった事務所は「名前を言ってはいけない存在」となっていました。

その後韓国ミュージカルにはまり、心穏やかにオタク生活を送っていたところ、コロナ禍到来。
オンラインでちらほら触れることはできるものの、舞台の生だからこその醍醐味を味わうことができず、私のオタク魂は鳴りを潜めておりました。

生きがいを失ったオタクは、日々一般的なサラリーマンの仮面を被り、NAVER NOW*1音楽配信番組をBGMに在宅勤務を重ねておりました。

NAVER NOWには色々な番組があるのですが、私がよく聞いていたのは韓国の新旧ヒットソングをランダムで流すというもの。
そんな番組で、私はある日、不思議な曲を耳にします。
その曲にはほとんどメロディラインがなく、冒頭からラストまで刻まれる電子音とラップの中、何度となく出てくる「消防車」(英語でFire Truck、韓国語でソバンチャ)というワード。

youtu.be


なんだこの曲?と思いながら、また聞きたくなる。何度も聞いているうちに、ラップの中にも多様な声質が含まれていることに気が付く。
聴いた瞬間、SMサウンドだというのは分かっていた。アイドルという枠を超えた、音楽オタクによる音楽オタクのためのマニアックなサウンド*2。悔しいけど、私の大好きなテイスト。
へえ、あのグループの曲なんだ。知ってる知ってる、EXILE並みにメンバーがいるグループだよね。こんな一般受けしなさそうな音楽やってるんだ。
YouTubeでアルファベット3文字を入力してみる。そこで最初に出てきたMV。なんだこれ。英雄って意味わからん。

youtu.be

私はその日から、毎日寝起きにこのMVを見ることになる。
中毒性ってこういうのを言うんだね。
仕事中もふとした瞬間に、脳内で暴れまくるブルースリー

そっから私のプレイリストは彼らの音楽で埋め尽くされた。
それにしても笑えるくらいマニアックな音楽である。
日本で出した曲もその姿勢を崩さない。あんなに歌えるメンバー揃えておいて、相変わらずキャッチーなメロディーラインなんて一切ない、わけのわからない世界観を押し付けてくる。日本人にはカラオケで歌える曲じゃないとダメだっていう固定概念を覆すマーケティング。いいぞいいぞ。もっとやれ。

日本語のgimme gimme。意味が分からないけどなんか耳に残る。

youtu.be

それに加え、さすがSMとも言えるダンスパフォーマンス。独特の世界観を更に盛り上げる完璧な群舞。このいつもセンターにいる人、顔がいいからセンターなのかと思ったらラップもすごいしダンスもうまいね?って、ついつい目で追ってしまう。
やたらイケボな顔天才やら、クリクリお目目でゴリゴリのラップかましてくる奴やら、可愛らしい声で信じられないシャウトかましてくる奴やら、メンバー一人一人独特な雰囲気がある。いかんいかん。これはバラエティとか見たらダメなやつ。メンバーを家族に例え始めたら終わりだって友達がいってた。ちょっと距離を置いて音楽だけ楽しもう。

そんな感じで私の音楽的なオタク心を掴んだ彼らが、日本でコンサートするっていうじゃないですか。
あの音楽とダンスを生で味わえるのか。行ってみたい。本当にこの世に存在するのか確認したい。そんな感じで速攻ファンクラブに入り申し込みを完了させました。(SMとエイベへの抵抗感とは)

いやー、みんな生きてた。生身の人間として存在してた。歌って踊ってた。笑って泣いて一生懸命だった。
開始5分で草鈍器*3買わなかったこと後悔した。5千円をケチった私の愚かさよ。
トークはほとんどなく、9人が歌い踊りまくる3時間半。目が足りない。人間の目が二つしかないことをこれほど恨んだことはない。JYJのワールドツアーを通して、左右で異なる対象物を追う特殊能力を身に着けたこの私をしても*4、溢れる情報量に追いつけなかった。
それぞれの個性を活かしたステージを堪能し、目の前でサクランボ爆弾に被弾した私は、身も心もNEO CITYの住人になってしまいました。

↓サクランボ爆弾

youtu.be

ほとんど予習なしでコンサートに参加したので、現在進行形で彼らのことを勉強中なのですが、勝手な主観と浅い知識でメンバー紹介をさせていただきます。

テヨン

NCTのリーダーであり、絶対的センター。生身だとは信じられない造形美に低音ラップ、個性的でキレまくりなダンスマシーンという、生きるSMエンターテインメント
なのにオフはポヨンとしている。学校のヒエラルキー上位にいそうな雰囲気なのに、友達が少なく陰キャらしい。SM男性アイドルのアベンジャーズであるSuperMにも所属している。潔癖症お菓子と悠太が好き。ドヨンを可愛がっている。

テイル

NCTの最年長。NCTの声。歌唱力の塊。芸術学校にも合格していた本格派。みんなのおじいちゃん。あまり喋らずいつも後ろからみんなを見守っテイル。あまりに喋らないのでいつも唇がカサカサらしい(悠太談)。実際、日本で隔離中に撮影したVlogでは唇にかさぶたができていた。常にみんなから構われる存在。
私が最近見ていた韓国ドラマ「25,21」の主題歌を歌っていたのがテイリヒョンだったことに最近気づいた。癖がなくまっすぐなボーカルは逆に新鮮。

ジャニー

NCTのセクシー担当。アメリカから来た。モデール顔負ぁーけの八頭身。近寄りがたい感じなのにめちゃくちゃ人懐っこくてコミュ力すごい。コンサートのメントで泣いたテヨンを真っ先に抱きしめに行ってた。みんなのお父さん。公式ではガウンを羽織るがプライベートではキティちゃんのパジャマを着用

ユウタ

SMエンタで初めてデビューした日本人、中本悠太。東方神起に憧れ、16歳で一人韓国へ。成功したオタク、日本の誇り。みんなが憧れるNCTの兄貴。たこ焼き。ちょっと悪そうな見た目に反して懐が深くて優しいという少女漫画のような設定が特定層を引き付けてやまない。最近ハイロー抗争に参戦した。

ドヨン

透明感のあるハイトーンボイス。マリーアントワネットでフェルセン役が発表されたときはまだ彼のことを知らなかった。配信で見て、へー、この人いいじゃんと思ってたらドヨチだった。NCTのお母さん。風紀委員。礼儀作法にうるさい。常にテヨンに喧嘩を吹っ掛けているが愛情の裏返し。いつも喋っているので常に唇が濡れている(悠太談)。トーク力があるのでバラエティにもよく出る。

ジェヒョン

NCT動く彫刻。顔が整いすぎていて現実感がないが、笑うとやたらモチモチしはじめる。彼のえくぼに住みたいと思っている人が世界に1億人くらいいる。一部で私のミュの推し*5に似ていると言われている。初めて生でみたコンサートではあまりに顔が整いすぎていて、お面付けてるんじゃないか*6と何度も確認した。目が合ったら死ぬ。最近プラダのアンバサダーに就任した。悠太を愛している

ジョンウ

NCT不思議ちゃん。どんなに激しいダンスをしていても常に斜め45度の決め顔でこっち見てくる。エクソシストかよ。子犬なのにたまに何かが憑依して狼になる。オンオフの差が激しい恐ろしい子。細長いがマッチョであることが最近判明した。悠太が好き。

マーク

NCT笑い袋。カナダから来た。歌もラップもダンスも抜群の万能メンバー。テヨンと共にSuperMにも所属。センターを張ることが多いけど、とにかく謙虚。お目目クリクリさせながらゴリゴリのラップをかます。顔がこぶし大。悠太が好き。悠太をオッパと呼ぶ。

へチャン

NCT127の最強末っ子。頭の回転が速く常に兄たちをいじり倒す。キレッキレのダンスに特徴的なボーカルで、NCTの音楽のスパイスとなっている。SMはこういう逸材を見い出すのがすごく上手いと思う。ひつまぶしを愛している

 

この9人で構成される127は、23人いるNCTの中心的グループ。韓国で今一番人気がある若手チームのNCT DREAM(マークとへチャンが参加)やら、曲によってメンバーが変わるNCT Uやら、全員で活動する曲もあればソロ活動もあって、NEO CITYの住人にってからというものの毎日忙しい日々を過ごしています。

ファンがこれだけ忙しいんだから、メンバーの忙しさを思うと心が痛みます。
(特にマークとへチャン、休ませてあげて・・・)
どうか息の長いチームとして、これからも想像の斜め上を行くパフォーマンスを見せ続けてくれることを祈ります。

NCTのみんな、またアイドルを好きにならせてくれてありがとう!
これからも新入りシズニとして日々勉強を重ねたいと思います!!

 

*1:韓国のストリーミングサービスで、音楽配信や映像コンテンツなど幅広い番組が無料で提供されている。

*2:イリチルの曲はトラップっていうHIPHOPジャンルなんだと有識者に教えてもらいました

*3:彼らのペンライトの呼称。見た目はバラン(弁当の仕切り)にしか見えない上に、殺傷能力を感じさせる程の存在感により、草鈍器と呼ばれている。

*4:鍛錬されたオタクは左目でユチョンを追いながら右目でジュンスを追うことができるのだ。

*5:チョン・ドンソク氏

*6:コンサート中、同行していた妹に、ジェヒョンってCGじゃないよね?と聞いたら、同じこと思ってたと言われた。

THEATRE+12月号 パクウンテインタビュー訳

こんにちは。毎日フランケンの感想を眺めては妄想で観た気になっている廃人です。

韓国の舞台雑誌『THEATRE+』の12月号に掲載されている聖母アンリ/怪物ことパクウンテ神のインタビューが素晴らしすぎて震えたので、これは日本のフランケン廃人たちに共有せねば・・・という謎の使命感に駆られて訳してみました。

みなさん、一緒に震えてください。

※できるだけ原文の意味を変えないように気を付けましたが、一部意訳した部分もあります。誤訳あったらすみません。

 

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前回のインタビューの時、『フランケンシュタイン』の話をして、現実と区別がつかないほど作品にはまっていたと聞きました。 今もそうでしょうか。

この作品と『ジーザス·クライスト·スーパースター』の初演がそうでした。 公演を終えると震えが止まらず、一日中悲しくて、人生全体が憂鬱に感じました。子供たちにしてみれば、パパはいつも泣いていて・・・作品ごとに大変な思いをされる映画俳優さんがいますが、私も似たような経験をしたと思います。

ところが、このような経験が再演と三連の時にかえって毒になったのです。 作品に集中しながらも、初演の時のように私の人生と繋がっていないので、これでいいのか、ちゃんとできていないのではないか、不安だったんです。芝居は芝居で、私の人生は続けなければならないのが正解なんですけどね。

年を重ねてある瞬間気づいたのは、ジレンマに陥った私の心が欲深かったのだという事実でした。 上手くなろうとした僕の欲。 舞台の上と外での人生の乖離をそのまま受け入れればよかったのに、乗り越えるためにより大げさになったようです。
感情が極限までいかなくても、舞台に心から近付き、演出家と音楽監督を信じれば解決できるはずなのに、それもまた観客は受け入れてくれるはずなのに、私の感情で120%を満たさなければならないという欲が大きかったのです。

今は人生と舞台を確実に分離した状態です。 なので『フランケンシュタイン』の 4度目の舞台が楽しみです。 アンリ/怪物の感情だけに偏らず、脚本にもっと集中することにしたんです。
怪物なら、これくらいは見せなければならないという負担を、ある程度克服した部分があると思います。 自ら試してみて評価を受ける場になればと思います。


三演の時も今シーズンも「ウンアンリが見られないかも」という話が出回りました。

このようなジレンマが再演からあって、三演がピークでした。何かと思ったことを繰り返す感じ、本当の感情ではなく以前の記憶を引用する自分に気づきました。
歌も演技も極限まで高めていかなければならないという強迫に苦しめられ、ストレスが頭のてっぺんまでありました。私は今何をしているんだろう、俳優として望ましくないと思い、三演が終わったらやめようと思っていました。

 

またやろうと決めたきっかけは何だったんですか。

いつまで逃げることはできませんし、今挑戦できなければ、これからの私の俳優人生で同じ壁が立ちはだかるはずなので、この難しい宿題を解きたかったんです。
何よりもワン·ヨンボム演出家、イ·ソンジュン音楽監督を信じていました。そして、彼らが作り出したこのものすごい作品の脚本を。
「私」という俳優で何かを見せようとせず、基本に戻ってみよう。同じ作品を4度もやるのだから上手くできるだろうと思われるかもしれませんが、私は初演以上の緊張感を感じています。 様々な試行錯誤を経験した後の自分との戦い、克服のための挑戦ですから。

 

すべての作品は特別だと思いますが、この作品を選択する時には特に多くの考えが必要なようです。

一瞬でも本物でない感情を入れた瞬間、俳優も観客も傷つきかねない作品なんです。
華やかなパフォーマンス、きらびやかな衣装、愉快な踊りで構成される作品も重要ですが、『フランケンシュタイン』は特に人間の深淵に触れざるを得ないので、私が慣れ、相手の俳優が慣れなければ、俳優も観客も互いに傷つきやすい作品です。

 

誰もが2014年の初演を忘れられません。演出者は「実体のないアンリと怪物のキャラクターを完璧に作ってくれたパクウンテ俳優に、限りなく感謝する」と言っていました。

2014年の忠武アートホールでの公演を、果たして忘れることができるでしょうか。俳優たちは皆、号泣しながら演じていました。みんな一緒に狂っていました。俳優はもちろん観客も。その大きな山を越えるのが難しいです。 映画も続編が難しいように。


初演の時、特別に思い出される場面はありますか。

怪物が人々を殺しているのに、胸の痛む怪物になったその気持ちを語る繋がりがないのです。その時、イ·ソンジュン監督が寺に籠り、 「傷」という曲を完成させて帰ってきたんです。
私は2分に満たないこの曲が一番好きです。 湖のほとりで子供と一緒に観客に背を向けて座り、この曲を歌う度に戦慄が走ります。そして、子どもの背中を押すシーンは、演出家の想像力がどれほどすごいかを見せてくれます。

 

この作品は俳優をいたぶる難曲で有名です。 音楽監督に「なぜこんなに曲を難しく書いたんだ」と文句を言ったことはありませんか。

三演の時までは喉を痛めたことはないです。 私はミュージカル俳優を長くやりたいですが、この作品だけは数ヵ月間声を出せなくなったり、公演中に必ず風邪を引いてしまいます。イソンジュン監督が悪いわけではありません。当時、私もできるからといって「怪物の感情線はもっと難しいのがよい」と煽ったんです。 シャウトも入れたんですが、ある日楽譜化されてました(笑)


公演をする間、緩急の調節ができないのでしょうか。

そういう風にできない作品ですから。 努力はしますが、簡単ではないと思います(笑)

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怪物役で一番感情移入できる部分はどこですか。

生まれたとたんに捨てられること、愛されることができないこと、醜い姿であること、殴られること、寂しいこと・・・毎回違うし、公演は毎回違います。
今回の公演を準備しながら、脚本に忠実にしたかった理由も、すべての台詞に力があるからです。私が感情を作っていくのではなく、脚本に集中して言葉を発すれば、選ぶことができないほど、どの言葉一つとして欠けるところがありません。
たとえばビクターが怪物に初めて会って発した言葉が「なぜ戻ってきたのだ。 何を欲するのだ。いったい何をしでかしたのだ」ですが、その言葉に集中すると簡単には吐き出せない。私が常に神経を使いつつも好きな場面が、北極での最後の台詞なんです。
周囲を見回して「お前は一人になったのだ。一人になるという悲しみを、理解できるか? これが私の最後の復讐だ。」
興味深いのは、この台詞にどのような感情が込められていて、怪物がどのような自我を持っているかということを、演出家が全く話してくださらなかったということです。私が自分で考えるのです。演出家には本当に感謝してます。

 

観客たちもこの点について議論します。怪物の中にアンリがいるのかいないのか。

アンリの記憶はあると思います。覚えているだけで、かといってアンリとは違うのです。 私の場合はそうです。ビクターとの様々なことは思い浮かぶが、魂はアンリではない状態。怪物でありクリーチャーです。3歳未満の知能、成熟した脳、復讐という感情がなぜ湧くのかも分からない、不足した人格体です。
ビクターとの最後の台詞に注目してみると、ある日は本当のアンリなのにアンリの姿を借りて怪物の言葉を話す時もあり、ある日は怪物なのにアンリを思いながら話す時もあります。なのでやる度に新しい感情が出るんです。
不思議なことに、僕が新しい感情で台詞を言うと、ビクター役の皆さんも新しく受け入れてくれるんです。少し違う感情を与えるだけで、これほど鳥肌が立つように言い換えてくるのか、舞台で真剣勝負をする心地よさが感じられます。
終わった後は本当に幸せです。 ドンソク、ウヒョク、キュヒョン、みんなとても上手です。

 

1部と2部で次元を変えて1人2役を演じますよね。相手の俳優が変わる姿が怪物の演技に影響を及ぼしますか。

私はアンリの話し方、アンリの顔、アンリの声から変化がなければないほどいいと思います。他の全ての人は完璧に変わりますが、怪物はそれほど変わらないではないですか。ビクターもずっとアンリと呼んでいます。私はアンリではないと叫んでるのに、死ぬまでアンリと呼びます。目を閉じたまま「アンリ起きろ!」というビクターの声を聞くと、混乱しながらも涙が出ます。 言い換えればビクターがアンリと呼ぶ時、怪物は幸せを感じるのかもしれません。
それを考えるのは観客の役割です。色々と考えることができて、開かれた結末です。

 

開かれた結末だからこそ気に入っているのですか。

そうです。 僕は「傷」が好きだと言ったじゃないですか。その場面で怪物が幼い子供に言います。「君も大きくなったら、人間のように振舞うだろう。」
人間は唯一、同じ空間に他の種(species)を入れない生き物です。虫が近づくと、すぐ殺すように。 怪物の立場で「なぜあなたたちは異なる種を認めないの?」という根本的な質問をするのです。「君たちが僕を殺そうとするから、 僕も君たちを殺してもいい。」単純な復讐の感情ではなく、種と種に対する人間性の考察なのです。 深く考えればきりがない作品です。 子どもを湖に落とす行為に対して 「なぜ子どもを殺すのか?」という概念ではなく、より大きな主題があります。原作自体が立派な文学ではありますが、このような根本的な考察を盛り込んだミュージカルが、他にこの世に存在するでしょうか。

 

それならば怪物にはどのような慰めと解決が必要なのでしょうか。

答えは一つだと思います。幸せにはなれないということ。原作でも怪物は科学者に対して、遠く離れて生きるから相棒を作ってくれと言っています。一方ではこうも考えました。 相棒がいれば幸せだったのだろうか。結論はありませんが、神の領域を見下したフランケンシュタイン博士の傲慢が作り出した悲劇なのです。怪物は、こんな質問をしにフランケンシュタインを訪ねてきたのでしょう。「人間の君と一緒に暮らせるように私の自我を認めてくれ。」異なる種は共に生きることができないので、悲劇に向かわざるをえない状況です。

 

物理的な時間が流れ、より多くの経験を重ねて、初演の時に会ったアンリ(怪物)と、再演・三演を経て会ったアンリが違って感じられる部分があると思いますが。

今回、私は怪物よりアンリに目が行きます。怪物は元々憐れな存在だとしても、アンリは一体どうしてそうなったのだろうか。友人のために自分の命を捨てることは普通じゃないでしょう。どのような人生を送ったら、そんなことができるのだろうか。 それでアンリの台詞に集中するようになりました。
アンリは自分のことについて観客に一度だけ話します。「親も兄弟もいないけど、君がいる」と。本当に辛くて孤独な人はむしろ「寂しくて死にたい」と言えないと考えた場合、ビクターにこのように言えるアンリが、どんな状況、どんな苦痛、どんなストレスを抱えて生きていたのか、わずかに想像することができます。
想像で新しい人物像を作っていますが、作れば作るほどアンリが可哀想です。

 

いつも怪物に集中していましたが、驚くべき発見です。

アンリの深い根がないと、怪物の悲しみが薄くなってしまうのです。だからといってアンリの演技路線が変わるわけではありませんが、私の中で真実の扉を叩くために、アンリを研究しました。 彼の人生をむやみに語ることはできませんが、怪物よりも憐みを感じるようになりました。

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イギリス国立劇場(NT Live)でダニー・ボイル監督が演出した演劇「フランケンシュタイン」ではベネディクト・カンバーバッチジョニー・リー・ミラーが役を入れ替えて演じて話題になりました。ビクターをやりたいとは思いませんでしたか。 

悩まなかったわけではないです。でも今回、はっきり悟りました。やらせてくださる限り、アンリに向かい続けているのが正しいと思います。 私はアンリと怪物を、自分から切り離すことはできません。

 

前回のインタビューの時、8年間共にしてきたレッスンの先生がいらっしゃると言いました。 相変わらずレッスンの時間が一番楽しい趣味ですか。 
もう10年経ちましたね(笑)一週間に三回は行こうと思っています。 私の楽しい趣味生活です。声楽を趣味にしている方が多いじゃないですか。

 

仕事の延長のような感じですね。 
ある程度、習慣になりました。経験上、人に会ったりお酒を飲んだりした後、体調管理に失敗してストレスを感じるより、規則的な生活を維持するのが私の精神衛生上は良いと思います。 喉を一度痛めると、回復までに時間が長くかかることもありますし。
なので人生に大きな変化を与えることが難しいです。時々私は「ミュージカル俳優=俳優+運動選手」ということがあります。 トッテナム・ホットスパーFCに新しく来たアントニオ・コンテ監督が、選手たちの体調管理のために献立からケチャップとマヨネーズを除いたという記事を読みました。そこまでいかなくても、ミュージカル俳優も同様に、体調管理に失敗すれば職場に通えない状況に陥りかねません。ぐっと身を引き締める必要があります。

 

バスケットボールのソ・ジャンフン選手も「子どもの頃はとても才能があって良かったバスケットボールだったが、プロ選手になってからは一日一日が戦争だった」と語っています。 パク・ウンテ俳優を見ると、よくこの言葉が思い浮かびます。 
解消する所がないのでたまに難しい部分もあります。でもある瞬間から、穏やかな方が好きになったんです。仕事をし、子どもを育てる、静かで自然な生活です。そのため、できるだけイベントや撮影、インタビュー、放送など、穏やかな波に大きな影響を与えるようなことはしないつもりです。どうしてそんな生活ができるの?と言われるけど、実際にやってみるとすごく楽です。お勧めです(笑)

 

歌の実力は言うまでもなく、『マディソン郡の橋』のときめき、『モーツァルト!』の子供のような純粋さ、『ベン·ハー』での貴族特有の優雅さなど、誰もできない演技だと思いました。 
私も演技が本当に面白いです。 実は演技も学ばなければならないのですが、別々に習うには時間が足りないんです。毎回新しい作品に参加するたびに演技的な面を覗こうと努力し、演じたことがある作品でも、どうすればもっと発展させられるか、先輩たちにアドバイスも求めます。ありがたいことに、妻が演技の先生です。「今のその演技は偽物だ」と鋭く指摘してくれるんです。
夫婦間でそれが可能ですか?)最初は難しかったのですが、認めて受け入れていくうちに、少しずつ増えていくものを発見しました。 妻が与える最も良い助言は「演出家と音楽監督から与えられたテキストを信じろ」でした。大劇場だから、遠くの観客までよく見えるように動作を大きくしないととか、腹が立つ台詞だから、憤りを交えて言わないとなど、ちょっと大げさな部分までチェックしてくれます。「今のセリフは語りじゃなくて歌みたいだけど?」こんなフィードバックを受けながら、少しずつ理解しています。

 

最後に、『フランケンシュタイン』というミュージカルはパク・ウンテにとってどのような意味がありますか。 
以前は『モーツァルト!』のように私を有名にしてくれた作品、ファンが愛してくれる作品だと思っていました。でも最近は、この作品が僕を成長させてくれると思っています。パク・ウンテという俳優が一層レベルアップするための栄養分。より強固な木になるための土壌。だからこそ、より一層楽しみにしています。

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ウンテさんの作品や役への考察、深すぎませんか?
種の共存への問いかけ、アンリと怪物との境界、「傷」に込められた意味、ビクターからアンリと呼ばれた時に唯一感じる幸福・・・

観られないのが辛すぎる!!!

せめて映像が見られることを祈りながら、今日も北極に心を飛ばします。

ファントムと私

2022.4.27追記:

ファントム4演の日本語字幕付き配信が決定しました!
2022.5.21(土)、22(日) 両日とも15:30~/20:00~の2回配信。
キャスト:キュヒョン/イムソンへ/シンヨンスク 他
詳細はこちらから!

piakmusical.com

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ついに韓国ファントム4演のキャストが発表されましたね!ファントム大好き芸人を名乗る私にとって、これでもかってくらい豪華な配役。うれしい反面、観に行けない寂しさが募る日々です。

悲しんでいてもどうしようもないので、今回は4演記念&日本配信を祈念して、大好きな韓国ファントムについて書きたいと思います。

作品紹介

ファントムとは

「ファントム」は有名な小説「オペラ座の怪人」をモチーフにしたミュージカルです。原作と同名のアンドリュー・ロイド・ウェーバー版ミュージカルが超有名ですが、「ファントム」は同じ小説を基にしつつ、怪人と呼ばれたエリック個人に焦点を当て、エリックの人間としての愛や哀しみを綴った作品になっています。ALW版との区別のため、脚本家の名前を取って「コピット版」と呼ばれることもあります。

ALW版のようなキラーナンバーがないからか、世界的な人気はALW版に敵わないとか言われますが、韓国ではむしろALW版より人気がある印象。2015年の初演から短期間で再演を繰り返し、回転ドア観客*1が大量発生しています。抒情的で美しい旋律やエリックの悲しい愛、親子の物語など、韓国人が大好きな要素がたくさん詰まっていて、観劇ファンだけでなく一般人からの人気も大変高い作品です。

韓国版ファントムについて

日本でも宝塚や梅芸で上演されているので、観たことある方はたくさんいると思いますが、韓国版ファントムはストーリーは同じでも、演出が全く違うので、受ける印象は全く異なります。
一番違うのは、バレエの演出。韓国版ファントムでは、国立バレエ団のプリンシパル級のダンサーがキャスティングされ*2、エリックが誕生するまでのストーリーがパ・ド・ドゥで語られます。これが本当に素晴らしいんです!単なる不倫物語にも思える話が、パ・ド・ドゥにのせて語られることで、美しく悲しい物語に様変わり。韓国版ファントムにおいて、バレエは作品の要であり、作品全体の印象を左右する重要なシーンだと思います。
バレエで綴られる”エリックの物語”。歌声はチョン・ドンソクマエストロ。


[#팬텀아카이브] THE BALLET - The Story of Erik - 김주원 황혜민 엄재용 윤전일 (2016 ver.)

また、韓国ミュージカルお得意の豪華な舞台や衣装も見どころ。エリックの仮面は顔の上半分を覆うタイプなので、残念ながら劇中で俳優さんのご尊顔を拝むことはできないのですが*3、この仮面がとにかく豪華。全面にスワロフスキーを施したもの(重そう)や、太陽をモチーフにしたようなトゲトゲのもの、またピエロの顔を模したようなものなど、意匠を凝らした仮面がどんどん付け替えられていきます。顔が見えない分、仮面でエリックの感情を表す意図があるのかも。
(2/17追記)2021年版の仮面は俳優さんの表情がよくわかるように変更が加えられるとか。ティーザーでも1/4の仮面をつけていたので、もしかすると仮面の面積が小さくなるかもしれません。
太陽神マスク。後ろのマスク専用クローゼットにも注目。

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舞台セットも趣向が凝らされていて、下手上方のかなり高い位置にファントム専用のバルコニーが設置されていたり*4、そのバルコニーからロープで飛び出してきたり、ものすごい豪華なシャンデリアがどーん!と落下してきたり、火花がバチバチ飛び散って火薬の臭いが充満したり、地下を移動する小舟が自由に操縦できるやつだったり、森の中のピクニックがちょっとしたパーティーだったりと、容赦ない豪華さで世界観を盛り上げます。

上方で見切れているバルコニーのKAIファントム(〇印内)

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曲については、韓国版のために追加された曲があったり*5、反対に宝塚版から取り入れられたものがあったり*6、曲にインパクトがないとされていたコピット版の弱点が補完されています。

韓国版で追加された”君は彼の元へ”2018年イム・テギョンさんver.


[뮤지컬 팬텀] 임태경 '이렇게 그대 그의 품에' MV

あとは何と言ってもキャスト陣の歌のうまさ。現役の声楽家やオペラ出身の俳優がキャスティングされているので、マエストロの説得力やビストロ(クリスティーヌの見せ場)の盛り上がりが凄い。初めてビストロ聴いた時は鳥肌が立ちました。
本業は声楽家であるキム・スンヨンさんの”ビストロ”


김순영, 앙상블 - Bistro.[열린음악회] 20181209

もちろん、主要メンバーが歌い上げるカーテンコールも健在。数ある韓ミュの中で、私が一番好きなのがファントムのカテコ。最後、暗転と同時にファントムがマスクを外すのですが、暗転のタイミングで顔がチラ見えすることもあったりして、毎回観客席は絶叫の渦に包まれます(笑)

このように、韓国版ファントムは、韓国ミュージカルならではの豪華さと、韓国ミュージカルが得意な繊細な感情表現とを掛け合わせた、ハイブリッドなミュージカルなのです。

あらすじ

舞台は19世紀後半のパリ、オペラ座
楽譜売りで歌手志望のクリスティーヌ・ダーエは、その歌声をオペラ座パトロンの一人であるフィリップ・シャンドン伯爵に見初められ、オペラ座で歌のレッスンを受けられるよう取り計らってもらう。
一方、オペラ座では支配人のキャリエールが解任され、新支配人のショレが、妻でプリマドンナのカルロッタと共に迎えられた。キャリエールはショレに、オペラ座の地下に幽霊がいて、自らを“オペラ座の怪人”と呼んでいることを伝えるが、ショレは解任された事への仕返しに怖がらせるために言っているに過ぎないと取り合わなかった。

オペラ座を訪ねてきたクリスティーヌを見たカルロッタは、その若さと可愛らしさに嫉妬し、彼女を自分の衣裳係にしてしまう。ある日、クリスティーヌの清らかな歌声を聞いたファントムは、ただ一人彼に深い愛情を寄せた亡き母を思い起こし、秘かに彼女に歌のレッスンを行うようになる。ビストロで開かれたコンテストで歌声を披露したクリスティーヌは、カルロッタに「妖精の女王」のタイターニア役に抜擢される。フィリップはクリスティーヌを祝福するとともに、恋心を告白。ファントムは、そんな二人の姿を絶望的な思いで見送るのだった。

初日の楽屋、カルロッタの罠にかかったクリスティーヌは毒酒により喉を潰されてしまう。客席からは野次が飛び、舞台は騒然となる。ファントムは失意のクリスティーヌを自分の住処であるオペラ座の地下へ連れて行く。しかしそれが、やがて彼を悲劇の結末へと向かわせることになる―。
梅田芸術劇場HPより)

ALW版オペラ座と異なり、ファントム(怪人)と呼ばれたエリックの人間性に焦点を当てて描かれた本作。登場人物も一部異なります(ラウルがいなくてフィリップだったり)。

これまでの主演キャスト

2015年(初演)

ファントム(エリック):リュ・ジョンハン、パク・ヒョシン、KAI
クリスティーヌ:イム・ソンヘ、キム・スンヨン、イム・ヘヨン

韓ミュ界の重鎮・ジョンハン先生に、韓国音楽界のカリスマ・ヒョ神さま、声楽出身のKAIさんという初演にふさわしい豪華マエストロ陣。クリス役は海外でも活躍する声楽家のイム・ソンヘさんに同じく声楽家キム・スンヨンさん、可憐な外見とソプラノボイスで人気のイム・ヘヨンさんでした。
パク・ヒョシンさんは中島美嘉さんの「雪の華」韓国語ver.を歌っていて日本でも知名度がありますが、韓国での人気は凄まじいものがあります。彼が出る舞台のチケットは販売と同時に雪原状態*7です。
ちなみにファントムの名物、愛すべき悪役カルロッタは、モーツァルト!の男爵夫人やエリザベートのシン・ヨンスクさんが演じています。カルロッタを演じるヨンスクさん、本当に楽しそう!まさにはまり役。
2015年版キャスト紹介ティーザー


2015 뮤지컬 팬텀 CAST 소개 영상

ヨンスクカルロッタ。最高に楽しそうでしょ?


170116 한국뮤지컬 어워즈 축공 신영숙 - 다내꺼야(팬텀)

 

2016年

ファントム(エリック):パク・ヒョシン、パク・ウンテ、チョン・ドンソク
クリスティーヌ:キム・ソヒョン、キム・スンヨン、イ・ジヘ

初演に続き、カリスマ・ヒョ神、神の化身パク・ウンテ様、声楽出身・われらがドンソク様というこれまた神キャスト。クリス役には初演に続きキム・スンヨンさん、オペラ出身のお馴染みキム・ソヒョンさん*8、可愛らしい外見とパワフルなソプラノが魅力のイ・ジヘさん。

私が初めて観たのはこの年、忘れもしないパク・ウンテ様主演回でした。
途中で出ないと次のスケジュール*9に間に合わないのに、どうしてもその場を離れることができず、カテコ直後に号泣しながら劇場を飛び出し、タクシーを拾う間に涙が凍ってしまった思い出。
そこから何度通ったかわかりません。
ウンテさんのエリックは包容力と色気であふれた、大人のファントム。指の動きの美しさや最後の落下シーンのスローモーション、仮面の影に光る涙の美しさ等々、まさに伝説です。ウンテさんの哀しみの演技、世界一。

私の本陣様、ドンソクさんのエリックはわがままで子供、だけど純粋で、だからこそ愛おしく悲しいファントム。歌の迫力は間違いなく歴代一位です。

そしてカルロッタは初演に続きシン・ヨンスクさん。彼女目当てで通ってた人も少なくないはず。ソロの後は毎回ショーストップでした。

2016年版はCDも販売されたのですが、ウンテver.とドンソクver.の2種類だったので、ヒョ神ver.を出せー!と界隈がざわついておりました。

2016年版キャスト紹介ティーザー


[2016 뮤지컬 팬텀] 스팟영상 공개!

ウンテエリック×ソヒョンクリスの”My Home”。伝わりますか、この包容力…


[2016 뮤지컬 팬텀] HOME 내 고향 MV

キャスト紹介、ウンテさんver. ウンテエリックの”왜ーーーーー!!!”が大好きです。


[2016 뮤지컬 팬텀] INTERVIEW: 팬텀 박 은 태 배우

キャスト紹介、ドンソクさんver. マント着せたら世界一。


[2016 뮤지컬 팬텀] INTERVIEW: 팬텀 전 동 석 배우

2018年

ファントム(エリック):イム・テギョン、チョン・ソンファ、KAI
クリスティーヌ:キム・スンヨンキム・ユジン、イ・ジヘ、イム・ソヒャン

ボストン大学声楽科出身、オペラ、ミュージカル、ポップとジャンルを問わず活躍しているイム・テギョンさんに、お笑い芸人からミュージカル俳優に転身、レミゼラブルのジャンバルジャンといえばというほどの地位を築いたチョン・ソンファさん、初演から2度目の登板となるKAIさん。クリス役は2演に続きキム・スンヨンさんとイ・ジヘさん、初演から再登板のイム・ソンへさん、声楽家キム・ユジンさん。

この年、なぜかemkがエリザベートを同時期に上演していて、神キャストのジキル&ハイドも同時期上演だったため、なかなか観に行けなかった3演ファントム。
ねじ込んで何とか観に行ったKAIエリックとジヘクリスの組み合わせ、最高でした。自他に厳しく人を寄せ付けない反面、脆く繊細なKAIエリックと、そこに寄り添う可憐なジヘクリス。ピクニックのシーンは本当に微笑ましくて、そこからの展開が辛かった・・・。

他のキャストも観たかったのに、なぜemkはオリンピックとワールドカップを同時開催するようなことをしたのか。エリザベート主演のため、当然、ヨンスクカルロッタは観られずでした。エリザも素晴らしかったけど、カルロッタはヨンスクさんじゃないと!
2018年版キャスト紹介ティーザー


[2018 뮤지컬 팬텀] 캐스트 영상 공개!

KAIエリック×ジヘクリスの”My Home”。とにかく微笑ましい。


[뮤지컬 팬텀] 카이 & 이지혜 '내 고향(HOME)' MV

KAIエリックの”Where in the World” 美しい舞台セットにも注目です。


[뮤지컬 팬텀] 카이 '그 어디에' MV

2021年

ファントム(エリック):パク・ウンテ、KAI、チョン・ドンソク、キュヒョン
クリスティーヌ:キム・ソヒョン、イム・ソンヘ、イ・ジヘ、キム・ス

来ました。伝説のウンテ様に、ファントム常連のKAIニム、絶対来ると言われてたドンソク氏に、Super Juniorのメインボーカルキュヒョンさん。クリス役も再登板組のソヒョンさん、ソンヘさん、ジヘさんに、初出演のキム・スさん。キム・スさんはKAIさんやソヒョンさんと同じくソウル大学声楽科出身のソプラノ歌手だそうです。

今年ファントムやると知ってからというものの友人と妄想キャスティングに励んでいたのですが、キュヒョンさん以外は当たりでした(笑)

キュヒョンさんは正直意外だったのですが、今までアイドルキャストがなかったファントムにキャスティングされたということは、ミュージカル俳優としての地位が確立した証ですね。

そして、ヨンスクカルロッタの復活!ミュージカルオタクの期待が叶ったキャスティングだと思います。
公演期間が6月までと長いけど、今の状況じゃ観劇は絶望的。
何とかemkさんに配信をお願いしたい!しかも全キャスト分!!どうか皆さん、emkにお願いのメッセージを送り続けましょう!!!涙

映画の予告編仕立てのティーザーACT.1 カイさんとキュヒョンさんが登場。

뮤지컬 팬텀 (Musical Phantom) 2021 캐스팅 영상 ACT 1

ティーザーACT.2 麗しのウンテエリックと我が本陣・ドンソクエリックが登場。


뮤지컬 팬텀 (Musical Phantom) 2021 캐스팅 영상 ACT 2

2021年のニューフェイスコンビ、キュヒョンさんとキムスさんの"Home"


[뮤지컬 팬텀] '내 고향(Home)' - 규현, 김 수 MV

シッツプローブ(オケとのリハ)のハイライト。ウンテさんとキュヒョンさんが参加。


[뮤지컬 팬텀] 시츠프로브 녹화 중계 하이라이트 다시보기

 チョンドンソクマエストロの"Where in the World"


www.youtube.com

パクウンテマエストロの"Where in the World"


www.youtube.com

 

おまけ

1.思い出のファントム写真館
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←2016年ブルースクエア  2018年忠武アートホール→
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←2016年キャスボ  2018年キャスボ→

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2016年キャスト陣のサインボード
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2018年舞台のミニチュアと薔薇の壁

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2016年カロスキルのcoffee smithとコラボ

2.2018年版のショーケースフル動画

超ドラマチックなオープニング”悲劇的な物語”(KAIファントムver.)をぜひ!!!
オーケストラの演奏に合わせて灯されていくシャンデリアが高揚感を煽ります。
バレエのパ・ド・ドゥもあり。(1:12:00あたり~)


[2018 뮤지컬 팬텀 ] 프레스콜 x 임태경 정성화 카이

3.KAIマエストロのレッスン動画

KAIマエストロがクリスティーヌに語りかけながらレッスンする雰囲気を味わえる、ちょっと変わった公式動画。「ASMR動画」として紹介されています。ASMRとは、焚火のはぜる音や川の流れる音など、聴いていると何か心地よい、癖になる音って感じの意味のようですが、KAIマエストロの声をASMRとして紹介する公式、なかなかやるなって思います(笑)クリスティーヌになった気分でどうぞ!イヤホン推奨。


[2018 뮤지컬 팬텀] 카이와 함께하는 ASMR 레슨시간편

4.オク・ジュヒョンさんのファントム

女帝ことオク・ジュヒョンさんが2017年のミュージカルフェスティバルで披露したファントムの”Without Your Music”。かっこいい!いつかファントム演ってほしい。


170910 더뮤페 옥주현_그대의 음악이 없다면 (뮤지컬 팬텀)

 

*1:回転ドアで劇場を出てそのまま劇場に戻ってくるリピーターオタクの様子を表した、韓国の観劇用語。

*2:初演から出演している男性ダンサーのユン・ジョンイルさんは、ドンソクさんと韓国芸術総合学校時代の同級生。声楽学科のドンソクさんは当時から学校中で人気があり、通りかかるとバレエ学科の女子がキャーキャー騒いでいたそうです。(ドンソクさんソロコンにゲスト出演した際のお話より)

*3:2015年KAIさんの回で、仮面が真っ二つに割れる悲劇が発生。しかしKAIさん、ずっと片手で支えて何とかそのシーンを持ちこたえたそうです。さすがプロ。

*4:冒頭、バルコニーからファントムが”悲劇的な物語”を歌い始めるのですが、初見の人は声がどこから降ってきているのかわからず、きょろきょろするのが定番。

*5:”君は彼の元へ”。宝塚版でも2018年から追加されたようです。

*6:”悲劇的な物語”。韓国版はこの曲をOvertureとして物語が始まります。梅芸版にはこの曲はなかったです。

*7:韓国のチケット販売は座席選択制の早い者勝ち。サイトに繋がったと同時に売り切れて残席がない(真っ白な)状態のことを「雪原」と呼びます。

*8:この年のフィリップ役は夫であるキム・ジュノさんでした。夫婦共演はこのファントム以降多くなってきた気がします。

*9:ジュンスの入隊前最後のバラコンでした。

ミュージカル好きなあなたにジュンスのバラコンをゴリ押しする理由

ジュンスが2012年から毎年開催している、年末恒例の”XIA Ballad&Musical Concert with Orchestra"(通称バラコン)のオンライン配信が決まりました!

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2020 XIA Ballad&Musical Online Concert with Orchestra
12/26(土)18時~
12/27(日)17時~
1公演5,400円(55,000ウォン) 2公演10,300円(100,000ウォン)
各公演開始1時間前まで各サイトで購入可能
・チケットぴあ:リンク
・Interpark(韓国サイト/日本語有):12/26 12/27 2日通し
・Yes24(韓国サイト/英語表記):12/26 12/27 2日通し

 

 

本来はcoexホールで開催される予定だったのですが、コロナ再拡大により、残念ながらオンラインのみの開催です。とはいえ、元々行けるはずがなかった私たち海外ファンにとってはこの上ない喜び。加えて、ファン以外の人にもバラコンを見ていただけるまたとない機会!

今年8月のモーツァルト!配信で、ジュンスに興味を持たれた方も多いのではないでしょうか。あの熱量で約3時間、ジュンスが一人(時々with豪華ゲスト)で様々なミュージカルを演じ続けます。

そう。歌うんじゃない。演じるというのが正しい。

今回は、過去のバラコンを振り返りつつ、主にミュージカル好きな人をターゲットとしておススメポイントをご紹介していきたいと思います。

バラコンって?

みなさんご存じのとおり、K-POPという言葉が生まれる前からアイドルとして最前線で活動してきたジュンス、色々あって表舞台から姿を消され、その後偶然が重なり、運命に導かれるように2010年にモーツァルト!でミュージカルデビュー。逆境の中、舞台での実績を積み重ね、ミュージカル俳優としての道を切り開きました。
そんなジュンスが夢見ていたのが「いつかオーケストラと一緒にコンサートをしたい」ということ。それが実現したのが、バラコンなんです。
「僕の歌を聴きたいという人がいたら、たとえそれが一人でも歌い続ける」というジュンスが、毎年心を込めて準備する、温かい時間。

モーツァルト!から一緒に舞台を作り上げているキム・ムンジョン音楽監督と共に、豪華なミュージカル&バラードナンバーを聴かせてくれます。

毎年年末に開催され、コンサートの時に雪が積もることも多いので、韓国ファンの間では”눈콘”(雪コン)と呼ばれたりもしています。

ミュージカル俳優キム・ジュンス10年の歩み


뮤지컬 배우 김준수! 그 10년의 History👣 (김준수 뮤지컬 데뷔 10주년!)

どんな曲歌うの?

その年によって多少違いますが、ミュージカル曲とバラード曲が半々くらい。

いずれもジュンスの出演作や自分の曲が中心ですが、出演歴のない作品やほかの歌手の曲(日本語曲含む)を歌うことも。
以下、作品別にまとめてみました。曲名の後の数字は歌った年です。

モーツァルト
・僕こそ音楽(2012,2014,2016)
・影を逃れて(2012)
・残酷な人生(2013)
・星から降る金(2013,2014)
・愛していれば分かり合える(2013,2014)
・何故愛せないの(2014)
・赤いコート(2016)
2016年”僕こそ音楽”


김준수 - '나는 나는 음악' 공연 실황 공개 ! (Happy new year!)

エリザベート
・最後のダンス(2012,2013,2014,2016)
・闇が広がる(2013,2014)
・僕はママの鏡だから(2013,2014)
・私だけに(2014)
・私が踊る時(2014,2016)
2016年”最後のダンス”


161211 XIA Ballad&Musical Concert with Orchestra vol.5 마지막춤 Junsu 준수 ジュンス

♪ドラキュラ
・Fresh Blood(2014,2016)
・Life After Life(2014,2016)
・The Longer I Live(2014)
・She(2014)
・At Last(2014)
・Loving You Keeps Me Alive(2014,2016)
・It’s Over(2015)
2016年"Fresh Blood"


161226 XIA Ballad&Musical Concert with Orchestra vol.5 in Osaka Fresh blood Junsu 준수 ジュンス

♪天国の涙*1
・虎と鳩(2012,2016)
・こんなに愛したことはない(2012)
・聞こえますか(2012,2016)
2016年”聞こえますか”


161211 XIA Ballad&Musical Concert with Orchestra vol.5 들리나요 Junsu 준수 ジュンス

♪DECEMBER*2
・스치다(2013,2016)
・12月(2013)
・그날들(2014)
・너무 아픈 사랑은 사랑이 아니었음을(2014,2015)
・사랑이라는 이유로(2014)
2016年”12月”


김준수 - 김준수의 12월, 특급 라이브 (LIVE)

デスノート
・ゲームの始まり(2015,2016)
・揺るがぬ真実(2015)
・死のゲーム(2015,2016)
・ヤツの中へ(2015)
2015年”ゲームの始まり”


2015 XIA Ballad&Musical Concert with Orchestra vol.4 변함없는 진실 (multi angle) 준수 ジュンス Junsu

♪ドリアングレイ*3/全て2016年
・お前は誰だ
・ドリアングレイ
・Against Nature
・レクイエム
"ドリアングレイ"


[REPLAY_XIA] 김준수(XIA) 쇼팽 intro & 도리안 그레이(Dorian Gray) │LIVE 직캠

エクスカリバー/全て2019年・公演形式
・Long Ago Far Way(遥か昔遠いところで )
・Telling of the Tale(語り継がれる話/ソン・ジュノ)
・My Flesh,My bllod,My skin,My Bones(僕は僕のもの)
・The Man You'd Have Me Be(僕の前に開かれたこの道)
・Murmur of the Hearh(心臓の沈黙)
・This is How it Ends (これがまさに終わり)
・Sins of The Father(父の罪/チャン・ウナ) 
・What Does It Mean to be a King(王になるということ)
”This is How it Ends ”


2019 XIA Ballad&Musical Concert with Orchestra Vol.6 - 이게바로끝 -

♪出演作以外
・時が来た(『ジキル&ハイド』2012)
・Something More(『ルドルフ・ザ・ラストキス』2014)
・살다보면(『西便制』2014)
・참 예뻐요(『パルレ』2015)
2012年”時が来た”


121230 XIA BALLAD&MUSICAL CONCERT - 지금 이 순간 (This is the moment)

♪バラードナンバージュンスの曲以外)
I Believeシン・スンフン猟奇的な彼女』主題歌,2012)
・오르막길(上り坂/ユン・ジョンシン,2013)
・지나간다 (過ぎ去る/キム・ボムス,2014)
・Missing you Today(Davichi)2015
・그남자(その男/『シークレットガーデン』OST,2015)
TSUNAMIサザンオールスターズ/韓国語カバー,2012)
・蕾(コブクロ,2013)
・桜色舞うころ(中島美嘉,2014)
・Heal The World(Michael jackson,2015)
”오르막길", "지나간다", "桜色舞うころ"


김준수 - 연말콘서트 최고의 커버곡은?! TOP3 영상 大공개

見どころは?

1.本編さながらの圧倒的熱量

冒頭にも申し上げましたが、コンサートというより、1曲1曲をミュージカルの1場面を切り取ったかのように「演じ」ます。曲ごとに、役への入り込み方がものすごい。一瞬で「あ、役に入ったな」っていうのが分かるくらい、表情とか雰囲気が変わります。
目まぐるしく展開していく数々の舞台に、疲労感を感じること間違いなしです(オタクにとってこの上ない幸せ)。

2.趣向を凝らした舞台

同じことをやりたくない男、キム・ジュンス。毎年曲に合わせて様々な趣向を凝らした舞台を見せてくれます。
1ページずつ絵本をめくっていくような舞台セットだったり、宝塚もびっくりな大階段から降臨してきたり、本公演さながらの崖があったり。
ジュンス本人も、ピアノやチャング(韓国の伝統打楽器)、ハンドベル演奏を披露したり、指揮者をやってみせたりと、ファンを楽しませたいっていう気持ちだけでなく、自分がやりたいことをやって楽しんでるのが伝わってきます。
キム・ムンジョン監督たちとハンドベルを演奏しながら歌った”A Lover’s Concerto"


[REPLAY_XIA] 김준수(XIA) A Lover`s Concerto │LIVE 직캠

3.豪華ゲスト

毎年サプライズでミュージカル俳優がゲスト出演してくれるのも、バラコンの大きな楽しみの一つです。過去のゲストをご紹介。
・2012年 キム・ソニョンさん
同年エリザベートで共演したソニョンさん。エリザベートだけでなく、モーツァルト!や天国の涙も一緒に歌ってくれました。ソニョンさん、実は私のベストエリザなんです。孤高のカッコいいエリザベート、いつかまたやってくれたらうれしい。ソロではジキル&ハイドから”A new life”を披露してくださいました。


Xia - 이렇게 사랑해 본 적 없죠 [2012 BALLAD & MUSICAL CONCERT WITH ORCHESTRA]

・2013年 キム・ソヒョンさん
同年エリザベートで共演したソヒョンさん。モーツァルト!の”愛していれば分かり合える”をデュエット。ソロではエリザベートから”私だけに”を歌ってくださいました。1オクターブ上がるラストの”자유~~!!!”が大好きです。「人気女優なのにマネージャーも付けないで一人で車運転して移動してる」ってジュンスが不思議がってたのが印象的。この時は夫のあの方はまだ存在感ありませんでした(笑)


131230 뮤콘2 9.나는 나만의 것

・2014年 チョ・ジョンウンさん
同年ドラキュラで共演したジョンウンさん。この年のバラコンはドラキュラダイジェストって感じで、She~Loving You Keeps Me Aliveは二人とも涙を流しながらの熱演でした。「本公演でも、切ない目で見つめるジュンスさんを見るだけで、毎回自然と涙が出る」とおっしゃてましたね。ソロでは過去出演のレ・ミゼラブルから”I dreamed a dream”を歌ってくださいました。


141231 Loving You Keeps Me Alive 김준수 junsu

・2014年 イ・チャンヨンさん
2014年はもう一人、初めての男性ゲスト。2013年にDECEMBERで共演したチャンヨンさん。ソロではルドルフから”Measure of a Man”を歌ってくださいました。チャンヨンさん、これまでスリルミーやSOMLにも出演されてますが、作品ごとに雰囲気がガラッと変わる役者さんです。なので違う作品で見ると同じ人だと気付かなかったり…


141230 XIA Ballad&Musical vol 3 첫콘 13 이창용 만인을 위하여

・2014年(日本公演)チョン・ソナさん
この年は日本でもバラコン開催。なんとソナさんが駆けつけてくれました。二人で”私が踊る時”等の対決ソングを歌った後、ソロではウィキッドの”Defying Gravity”!会場中がソナさんの歌声に圧倒されました。


140524 XIA 김준수 ジュンス in OSAKA _ 내가 춤추고 싶을 때

・2015年 カン・ホンソクさん
同年デスノートリューク役で共演したホンソクさん。が、デスノートではなく、ドラキュラから”It’s Over”を共演。この翌年にホンソクさんがまさにヴァンヘルシング役でドラキュラに出演することになるんですが、これが布石だったのか…?ソロではホンソクさんの代表作キンキーブーツから”Hold Me In You Heart”を熱唱。舞台上で赤い口紅を塗って、華麗にローラに変身しました。


151229 XIA B&M Concert 김준수, 강홍석 It's over

・2015年 ホン・グァンホさん
同年デスノートで共演した、バラコン史上最大のサプライズゲスト。2日目のみの出演。1日目と同じセトリで”死のゲーム”が始まったんですけどね、月のパートで突如響き渡るあの波動砲。暗闇から姿を現すグァンホさん。会場総絶叫でした。
ジュンスから「ヒョン、バラコンに出て~♡」ってお願いされたらしいです(ジュンスのしゃがれ声マネで本人談)。この甘え上手!!
ソロでは”デスノート”を歌ってくださいました。最高か。
無意識の絶叫という初めての経験をした瞬間。


김준수&홍광호 - 놈의 마음 속으로 (하이라이트 ver.)

・2016年 オ・ソヨンさん
2013年にDECEMBERで共演したソヨンさん、バラコンでDECEMBERを再現してくださいました。


161210 XIA Ballad&Musical Concert with Orchestra vol.5 김준수 - 다시 돌아온 그대

・2016年 オク・ジュヒョンさん
2012.2013年とエリザベートで共演した女帝ことオク・ジュヒョン様、ついにバラコンに登場。この二人のエリザベートは食うか食われるかのガチ対決になることで有名ですが、”私が踊る時”は本当に火花が見えるかのようでした。ソロでは圧巻の”私だけに”。兵役前最後のバラコンに豪華な花を添えてくださいました。


161209 XIA Ballad&Musical Concert with Orchestra vol.5 내가 춤추고 싶을 때 Junsu 준수 ジュンス

・2019年 ソン・ジュノさん&チャン・ウナさん
兵役明け最初のバラコンは、同年のエクスカリバーで共演したお二人がゲスト。この年は前半はエクスカリバーダイジェストだったので、ゲストっていうより共演者。舞台上でジュンスに手紙読んだり、ジュノ氏がジュンスとサウナ行ったときのエピソード暴露したり(ジュノ氏はそこからダイエット始めたらしい)、トークではジュノさんの独壇場(笑)アンコールまで客席でファンと一緒にはしゃいでたお二人、すごく楽しそうでした。

番外編・ジニータイム

ジュンスのコンサートでなくてはならないジニータイム。ジュンスが客席から3つのお願いを選んで、その場で叶えてくれるコーナーです。
この曲歌って!踊って!というお願いや、ファンからの質問やクイズに答えたり、会場みんなでジュンスに歌をプレゼントしたり。ファンにとっては夢のような時間であると同時に、センスが問われる緊張の時間です。
ジュンスは客席から掲げられたお願いをその場で選んで、事前準備なく対応するんですが、アカペラでミュージカルナンバーや日本語の曲を歌ったり、振り付け思い出しながらダンスマシーンと化したりと、どんな願いにも柔軟に応じるジュンスの適応能力、毎回感心させられます。
今回は配信ということで、チケット購入者は事前にネットから応募できるようになってます。どんな願いが叶えられるのか楽しみです。
ファンがスマホに出した歌詞を見ながらアカペラで歌う様子。コスプレさせられるのはデフォルト。


미스터트롯 마스터 김준수의 무반주 라이브 실화? 돌고 돌아도 LIVE + 장구ㅣ김준수 (XIA)

 

誰も経験したことのない我慢の年になってしまった2020年ですが、バラコンでたくさんの素敵な音楽に触れて、豊かな気持ちで締めくくりませんか?
ちょっと迷うな~って方は、1日目終わって、セットリストを確認してからでも2日目のチケット購入間に合いますよ!ジュンスは絶対に後悔させません!!
一緒に素敵な時間を過ごしましょう~!

 

(2020/12/26追記)1日目セットリスト

・赤いコート(モーツァルト!)
・愛していれば分かり合える(モーツァルト!)
・僕こそ音楽(モーツァルト!)
・何故愛せないの(モーツァルト!)
・影を逃れて(モーツァルト!)
・she(ドラキュラ)
・Loving you keeps me alive(ドラキュラ)
・The longer I live(ドラキュラ)
・Life after life(ドラキュラ)
・心臓の沈黙(エクスカリバー
・王になるということ(エクスカリバー

ジーニータイム~
 ・One day more(レミゼラブル)
 ・闇が広がる(エリザベート)
 ・ゲームの始まり(デスノート)
 ・遥か昔遠いところで(エクスカリバー)

・お前は誰だ(ドリアングレイ)
・ドリアングレイ(ドリアングレイ)
・바다아이
・나를 쓰다

~アンコール~
・사랑하고 싶지 않아
・birdman

*1:2011年上演の韓国オリジナルミュージカル。作曲はかのフランク・ワイルドホーン、演出は『スウィーニー・トッド』のガブリエル・ベリー。総製作費100億ウォンをかけて制作された韓国版ミス・サイゴンみたいなやつ。BW版オペラ座の怪人でおなじみのブラッド・リトルも出てました。信じられない豪華さ。アメリカにも売り出すって言ってた気がするけど、再演ないんでしょうか。ちなみにトリプルキャストで私の本陣様も主役やってました。

*2:2013年に歌手故キム・グァンソクの生誕50周年を記念して世宗大劇場で上演されたオリジナルミュージカル。キム・グァンソクの曲を主体に構成。パク・コニョン氏とのW主演でした。イ・チュンジュさんやイ・チャンヨンさんなど、サブキャストも豪華。

*3:2016年上演の韓国オリジナルミュージカル。作曲はキム・ムンジョン音楽監督、演出は『JCS』等で有名なイ・ジナ様。パク・ウンテ様とチェ・ジェウンさんがジュンスを奪い合うという夢のようなお話でした。最近ヘドウィグやLIZZIEでも活躍しているホン・ソヨンさんがオーディションでヒロイン役を勝ち取ったデビュー作。2021年ウィキッドでグリンダを演じるナ・ハナさんもちょっとだけ出演してました。