衝動と情熱だけで生きている

主に観劇の記録。

フランケンシュタインと私~2024

2024年、私の夏はフランケンシュタインとともに始まり、終わりました。

2021年、コロナ禍の中で上演されている4演の情報を追いながら、私は誓いました。
いつしか必ずやこの訳わからん状況を乗り越え、雪辱を果たすのだ、と。
そしてついに2024年、フランケンシュタイン10周年記念公演。出ないんじゃないかと噂されていた我が本陣、チョン・ドンソク俳優様の出演が発表された瞬間、時は来たのです。
ドンソクビクター初日のアンリ/怪物がウンテさんだと分かった瞬間、この夏が10年に1度の祭りとなることを確信しました。

ドンビク初日の7/6から8/24の最終公演まで7週間、祭りでわっしょいした結果。平均して1週間に2回ペースと考えれば、常識の範囲内である気がする。

近年稀にみる熾烈な血ケッティングを乗り越え、仕事の合間を縫いながら渡韓し、幕間で仕事しながら観劇し、早朝にソウルから出勤してまた週末に飛ぶというアイドル並みのハードスケジュールをこなした暑い夏。共に支えあいながら乗り越えた、フランケンガチ勢の仲間たちにも心から感謝します。
前回観た2018年の3演から早6年、フランケンシュタインは更なる進化を遂げていました。私自身の韓国語の解像度が上がったこともあり、1回1回が宝物のような舞台になりました。6年分の雪辱を晴らした記録として、たっぷりと感想を残しておきたいと思います。

演出・セット・音楽について

今回からEMK傘下の作品になってしまったため、ファンの意にそぐわない改変があるのでは、と心配していたのですが、演出はほぼ変更なしでした。よかった。
むしろラストの北極では自由度が上がっていて、キャストごとのキャラクターの違いがよく分かる演出になっていて、とても満足度が高かったです。予定されたランニングタイム通りに終わる回なんてなかったのではと思うくらい、時間をかけ、終息に向かって物語を紡いでいく主演二人に、毎回魂が削られるほど泣かされました。
セットもほぼそのままで、生命創造装置のライトが派手になっていたくらい。大好きな衣装もそのままでした。
曲についても大きな改変はなく、気づいたのは’위대한 생명창조의 역사가 시작된다다’(偉大なる生命創造の歴史が始まる)のラストがちょっと変わってたくらい。今回は作曲者であるイソンジュン音楽監督も含め、指揮者が3人いらっしゃったのですが、やっぱり音楽監督が振る日は舞台全体の締まり方が全然違って、コンダクターって大切だ!と実感しました。
ちなみにイソンジュン監督ともう一人の男性指揮者は、フォルムが似ていて後ろ姿では見分けがつきにくいのですが、オケピに入る一瞬、わずかに見えるつむじで見分けるという特技を習得しました。はたして次使う時が来るのか。

豆知識;イソンジュン音楽監督とカイさんは学生時代の同級生らしい。仲良し。

俳優について

助演&アンサンブル

主演は長くなりそうなので、ここから簡単に。

・エレン/エヴァ

この役ってエレン/エヴァのバランスが本当に大切。どちらもバランスよく演じられる俳優さんって貴重だなと実感させられました。
・チョン・スミ:エヴァは得意だけどエレンが難しいなあと思っていたのですが、上演期間後半にかけてエレンの中にも優しさが出てきて、姉弟の絆の強さが感じられる関係性がよかった。
・チャン・ウナ:こちらもエヴァは想像つくけどエレンどうなる?と思っていたのですが、さすがの演技力。厳しくも愛情があるエレンで、エレンの死後に歌われる’그 날에 내가’(その日に私が)では、厳しく接していた裏でどれだけビクターを思い、辛さを押し殺していたのかが伝わり、毎回号泣させられました。エレンだって全てを背負えるほど大人じゃなかったはずなんだ・・・
・キム・ジウ:フランス革命のため早上がりされたジウさんは観られず。4演でも評判がよかったのでとても残念だったけど、オスカルに転生したジウさん、最高に恰好よかったです。
転生後

・ジュリア/カトリーヌ

エレン/エヴァ同様、両役のバランスがとても難しい役。それにしてもジュリアの扱いはもう少し何とかならないのでしょうか。ようやくビクターと結婚できたその日に怪物に命を奪われるなんて、残酷すぎやしないか。カトリーヌも憐れすぎるけど。
・ソンミン:他作品で拝見したときは薄幸な感じが好みだったんだけど、今回はジュリアもカトリーヌも中途半端な感じが否めず、もっとできるはずなのに!という私の中の謎の期待を満たすことができず残念でした。’그곳에는’(そこには)で「♪人間もいない、争いもない~」の「ない」のところで手で×を作るアクションは可愛かったです。(怪物もマネして×するの、ほっこり。)
・チェ・ジヘ:以前ベンハーやベートーヴェンで拝見し、また歌が上手い人が出てきたなあと思ってたんですが、今回改めて演技も素敵な方だと確信。この難しい両役を上手く演じ切り、錚々たる顔ぶれの俳優陣相手に引けを取らない存在感。今期のトリプルの中で一番私の好みに合ったジュリア/カトリーヌでした。退勤動画を拝見して知ったのですが、3演のフランケンシュタイン(ドンソクビクター)を観てミュージカル俳優を志したとのこと。まさに成功したオタクってやつですね。次作は韓国初演アラジンのジャスミン役!きっと素敵なジャスミンになるはず。楽しみです。
・イ・ジヘ:3演ではジュリアは最高だけどカトリーヌが今一つで、正直印象に残らなかったんだけど、大化けしてました。さすが、大役エリザベートを経てきただけのことはある。カトリーヌの見せ場である’산다는 거’(生きるということ)。ラスト前の「自由・・・」という呟きからのシャウトは、イジヘさんだけのオリジナル。胸が締め付けられるような、諦め、哀しみ、憤り全てが込められた絶叫。
怪物に薬を盛ったことをばらされるシーンで、必死に言い訳するカトリーヌの手を、ふと怪物が握るのもイジヘさんだけ。手を握られた瞬間のあの絶望的な表情、そこから怪物を蹴りつけるまでの狂気に満ちた振る舞い。この一連の流れだけで、カトリーヌが背負う地獄が垣間見えるようで、どうか彼女にも幸せな時が訪れてほしい、と願わずにはいられませんでした。

チェ・ジヘカトリーヌの『生きるということ』

・ルンゲ/イゴール

・シン・ジェヒ:初演以来の復活登板。スキンヘッドがトレードマークで、最近まではオペラ座で怪人に吊るされてしまっていたことで有名。ビクターとの軽妙なやり取りが絶妙で、酒場シーンではドンビクがそのスキンヘッドにキスする流れが後半定着し、アンリ役にも無理やりキスさせてそのリアクションを試すのが最高に楽しかったです。大千秋楽の挨拶では、一人ひとり名前と役柄を説明しながら淀みなくアンサンブル全員を紹介されたそうで、本当にお人柄の良さがにじみ出ているなと思いました。
・キム・デジョン:ウンテさんとともに初演からの継続登板。ベテラン勢との掛け合いはお手の物で、酒場でお会計!と迫られたときに「一杯も飲んでないのに?」って返すのもデジョンルンゲの定番。あと実験室で実験体アンサンブルズを片付ける指示をするときの合図の出し方が大好きです。回転しながら足踏みするやつ(細かすぎるフランケンシュタイン選手権)。期間後半、どこかをケガされたのか、1回休演された後、酒場でテーブルを上り下りするアクションを避けられていたのが心配でした。どうかお大事に・・・。

・シュテファン/フェルナンド

・ムン・ソンヒョク:渋い見た目に似つかわしくないフェルナンドのあのラッパー的な動き、どこで習得されたのでしょうか。ブレイクダンスとかできそうな感じ。ソンヒョクフェルナンドの時だけ、ジャックがチュバヤにお姫様抱っこしてもらうムーブが生まれるのが大好きでした。
・イ・ヒジョン:多分私が人生で一番多く観ている、安定の助演おじさん。幼いビクターとジュリアがお別れするとき、大きくなったら結婚しようと約束するジュリアを引きはがし、後ろでお説教するのは今回も変わらず。厳しすぎるシュテファンとねっとり気持ち悪いフェルナンドの落差が大好き。

アンサンブル

事あるごとに言うのですが、グランドミュージカルの質はアンサンブルで決まると思ってます。今期のアンサンブルのみなさん、子役も含めて本当にレベルが高くて、舞台の質が爆上がりでした。歌もダンスも筋肉も最高。私を始め、周りのフランケンガチ勢もお気に入りアンサンブルを見つけていて、舞台の隅々まで楽しませていただきました。同行した韓国ミュージカル初心者のお友達(兼Jr.オタク)は、初見にもかかわらずアンサンブルのみなさんを漏れなくチェックしており、終演後に全員からサインをもらうという偉業を成し遂げ、目の付け所と行動力に感心するばかりでした。

私の1pickアンサンブル、ノクォンさん。最初の登場シーンであるウォータールーの指揮官から結婚式、闘技場まで全ての立ち位置を把握していた。『平和の時代』でのやや強引なリードのダンスが大好きでした。

 

ビクター・フランケンシュタイン

・ユ・ジュンサン

初演メンバーのジュンサンビクター(通称ユビク)、満を持して10周年記念公演に登場。
今期のビクターの中で最も研究への信念と執着を感じたユビク。歌詞の一つ一つに抑揚をつけ、語り掛けるように歌う’단 하나의 미래’(ただ一つの未来)は、次第にその信念に傾倒していくアンリの様が手に取るようにわかり、まるで新興宗教の教祖様のよう。他のキャストに比較すると歌唱力は及ばないものの、さすがの演技力で、舞台のまとまり方はダントツでした。
マッドな面を強く見せながらも、人間としての器が大きく、アンリへの愛情も感じられるユビク。おそらく実験は失敗したと悔やんでいて、アンリに自責の念を感じながら生きてきたのではないでしょうか。怪物が登場したときに見せた、驚きとも悲しみとも取れる表情や、怪物と対峙しながら精神をズタズタにされ、ボロボロになっていく様は、どのビクターよりも憐れでした。私が観た回の北極では、あまりにズタボロで言葉らしい言葉を一切発せなかったので、観劇後の私の感想メモには「ユビクがちいかわ化」と記されていました。精神を病んでしまったかのようなラストシーン、衝撃的でした。
ユビクといえば2幕でのジャック。エヴァの前ではおバカな振る舞いをしてるのに、エヴァがいなくなると急にシリアスになって、真顔で低い声でしゃべり始めるんです。ずっとハイテンションなジャックよりだいぶ怖い。
御年(1969年生)を考えると精神的にも体力的にもかなりのチャレンジだったと思いますが、千秋楽の挨拶では「みなさんが結婚式シーンさえ耐えてくださるのならこの先も出たい(笑)」とおっしゃっていたそうなので、また新しい世界を見せてくださることを期待しています。

シン・ソンロク

あれ、ソンロクさん、前にも演ってなかったっけ?と思わせるほどの既視感があるソンロクビクター(通称トクビク)。実は初登板。しかし軍服が似合いすぎじゃないですか?さすが、リアルあしながおじさん
いつも変わった解釈の演技で、舞台に驚きを与えてくれるソンロクさん。2022年エリザベートのラスト、ソンロクさん演じるトートが、首を吊るルキーニを見上げて驚愕した表情で暗転し、まるでルキーニに仕組まれたと思わせんばかりの終わり方に観客席がざわついた回があったんですが、兄さん、今回もやってくれました。
一見すると孤高の天才、でも実は人情派。アンリにだけ見せる無邪気な表情やふとした優しさ、弱さがとても人間臭いトクビク。『生命創造』の「♪この瞬間から私を創造主と呼ぶのだ」の部分、アンリの生首を抱き、涙声で歌うトクビクからは、アンリのために必ず実験を成功させる、創造主になってみせる、という決意が感じられます。生首を掲げて地鳴りのような声で歌う、マッドサイエンティストな某ビクとは大違い。
酒場シーンで、ついに、ようやく、踊るソンロク兄さんを観られたのも貴重な体験でした*1。期待通りのカクカク踊りだったけど、手足が長すぎるので仕方ないと思います。ウンソンアンリとのペアでは、毎回変な動きの踊りで観客の笑いを誘うんですが、実はこれが伏線になっていて、北極で怪物が死んだ後、「アンリ・・・!起きろ!起きてまた一緒に踊ろう・・・!!」って言うアドリブに結び付くのです。(号泣)
そしてトクビクが残した伝説のラストが、8月20日のソワレ。数日前から予兆はありました。まず8月10日マチネ、ウンソンアンリとの回。

落ちてる銃を拾い、こめかみに当てたけど、思いとどまるようにアンリのほうを振り返り、俺が生き返らせるから・・・!と言い放ったトクビク。アンリを生き返らせたくて思いとどまった感じ。
そしてついに8月20日ソワレ、ヘジュンアンリとの回。

 

ついに一緒に逝ってしまった。
銃を持ったまま最後の歌唱に入って、え、何、何するつもりなの、とそわそわしながら観ていたけれど、まさか暗転とともに心中。暗転好きの私もびっくり。
初演からフランケンを見守ってきた友人も、初めて見たという心中オチ。
衝撃的ながら、アンリを心から大切に思っていたからトクビクだからこその、納得感ある最後でした。
ソンロク兄、新しいフランケンシュタインをありがとう!これだからフランケンはやめられない!

・キュヒョン

通称ギュビク。私にはアイドルであるキュヒョンさんの印象が強く、そんなに回数も拝見したことがないため、あんなに線が細いビクターで大丈夫なのかと思っていたのですが、全くの杞憂でした。ますますミュージカル歌唱に磨きをかけ、低音も楽々発声していたギュさん。歌はもちろんのこと、演技も素晴らしかった!
神経質なほどの研究熱心さを感じる一方、アンリとの友情を強く感じさせるビクターで、年上のウンテアンリにも気安い感じ。アンリが歌う’너의 꿈속에’(君の夢の中で)で「♪これだけは約束して、どんなことがあっても諦めないと」と言うアンリに対して、必死にうんうんって頷いて見せるのが強く印象に残ったんですが、確かにギュビクには、決して諦めず、最後まで怪物を救おうとする気持ちが感じられました。

 

この日の北極の演技について、キュヒョンさんが後日語っていらしたのですが、「自分の親しい人たちを殺し、憎くてたまらなくてナイフでとどめを刺そうとしたのに、アンリの顔で『ビクター』と呼ばれて混乱し、再びアンリの声で呼ばれたので、一気に感情が溢れて刺すことができず、ナイフを落としてしまった」とのこと。あの瞬間は演じるというより、役に生きているんだと感じさせられたエピソードでした。
酒場では唯一のダンスマシーン*2として他キャストを牽引していたギュビク。4アンリのダンスの実力についても言及していて、ウンソク氏は一緒に何やるかを打ち合わせできるんだけど、他のアンリは・・・特にカイ兄は・・・とおっしゃっていました。木彫り人形ズ、みんな大好きだよ*3

・チョン・ドンソク

チケットが、取れない。
座席を掴むことから困難を極め、劇場入りした観客席の面子は皆、歴戦の戦士の面構えをしているという。特にウンテさんとのペア回(ドンウン)については、体力も精神も(経済も)限界を超えたオタクしか集まらないため、観客席の集中力がすごい。物音を立てようものなら潰されそうな緊張感に包まれます。
それもそのはず、開幕から1か月遅れての合流*4で、ただでさえ回数が少ないのに加え、熱狂的な人気があるドンビク。
顔がいいから?歌が凄いから?もちろん否定はしません。しかし私は声を大にして言いたい。彼の真の魅力はそんなに表層的な部分で語られるものではない。ドンビクは、特にドンウンは、フランケンシュタインという作品を超えた一つのジャンルなのだ、と。
2015年の再演から登板し、役と共に年齢を重ね、深みを増してきたドンビク。若い頃は若さゆえのふてぶてしさ、生意気さが目立っていたけど、6年ぶりに観るドンビクは、高慢さが独り歩きしない貫禄を身に着け、抗えない魅力を纏った、唯一無二のマッドサイエンティストになっていました。
そんなカリスマに『ただ一つの未来』で圧倒的な歌声で説き伏せられたかと思えば、「お願いだ、友よ」と優しい笑顔で頬を撫でられたり、酔っぱらって抱きつかれて甘えられたり(対ウンアンのみ)した日には、私だったら正気でいられない。
『生命創造』では地を揺るがすような低音からメタルばりの超高音シャウトまで、ドンビクにしかできないアレンジで圧倒的な世界を展開し、最後には「俺が!生命を!創造した!!!(ドヤァ)」という決め台詞*5まで。もちろんこれまでもドンビクの生命創造はすごかったけど、今期は更に気迫が増していました。
気迫でいうと1幕最後の’또 다시’(また再び)。ドンビクは毎回ロングシャウトで終わり、暗転した後も足元がおぼつかず、スタッフに支えられながら捌けていくのですが、ドンウンペアマク(ペア最終日)ではシャウト後に仰向けに倒れ、しばらく起き上がれず、スタッフが走って助けに来てました。回を追うごとに長くなっていく絶叫が、魂の叫びのようで凄まじかったです。
今回のドンビクで一番変わったのは、精神的な弱さを感じなくなったこと。少なくとも2018年の3演までは、後半にかけて生命力を失っていくような痛々しさがあったけど、今期は最後まで力強い意志を感じました。「北極に死にに行くビクター」から「北極に決着を付けに行くビクター」に変わっていたような気がします。
ドンビクは他者との関係に影響を受けない、あくまで自己完結型のビクターだと思います。後悔や絶望も「自らの実験の失敗」についてのそれで、アンリに対しての感情はあまり感じません。アンリが自分のために死んだ後も、アンリの首を高々と掲げながら嬉々とした様子で「♪私を創造主と呼ぶのだ」って歌ってるし、北極でも「俺が何を間違ったっていうんだ!」とか言っちゃうし、自分は生命創造をやり遂げたのに何が悪いんだ、とか言いそうな雰囲気。
でも、ウンテアンリに対してだけは違うんです。唯一、ドンビクの矢印がアンリに向くのがウンテアンリ。これについてはアンリ編で詳しく書きたいと思います。

先に、今期は北極の自由度が増した、と書きましたが、ドンビクでこんなに毎回異なるアドリブを観られたのは今期が初めてでした。これまでは、北極での最後の歌唱「♪いっそ俺に呪いをかけろ 神と対峙し 戦った俺は・・・」の後、一言アドリブを挟み、最後に「♪フラーンケーン、シュターーーインッ!!!」で終わるのが定番だったのですが、今期は様々なパターンがありました。

<ドンビク北極アドリブ集>
一言アドリブ
・「待ってるよ(기다리고 있어)」
・「ごめん(미안해)」
・「地獄で会おう(지옥에서 보자)」
歌唱前アドリブ
・「まだ話したいことがあるんだ」
・「死とは一時的な放電・・・再充電によって生命創造・・・」(幼いビクターが歌う通称『タンパク質ソング』の一節)
・「俺が悪かった」
・「俺の何が間違ったっていうんだ!」
・「お前は誰だ!!!」
・「何で俺にそんなことを!」

アドリブを読むだけでも、対峙する怪物によって全く違うラストを迎えているのが分かっていただけると思います。どの台詞がどの怪物に対して投げられたものか、フランケンオタクなら分かるはず。
ドンビクについては語り始めると三日三晩でも終わらないのですが、キリがないのでいったんこの辺で。とにかく出演してくれてありがとうという感謝の気持ちでいっぱいです(下記参照)。6演もぜひよろしくお願いします。

 

アンリ・デュプレ

・コ・ウンソン

人気、実力ともに、次のフランケンに出るんじゃないかと期待していた俳優さんの一人。フランス革命との掛け持ちのため、残念ながら2度しか観られなかったウンソンアンリ/怪物(通称コアン/コケムル)。
フランケンでは新キャストが登板するたびに注目が集まり、熱狂的なファンがつくことで有名ですが、元々人気があったウンソンさん、フランケンで更に人気に拍車がかかった感じがします。
ウンソンアンリ、ニュータイプ。めっちゃ強い。剛腕アンリ。戦場で人助けしてるときは目が死んでるのに、ビクターと出会って目に光が宿っていくの。自らの野心のためにビクターを利用したのではと感じさせるほどの強さ。裁判で有罪判定されたときもニッと笑うし(夜神月か)、『君の夢の中で』も最後まで力強く、自ら望んだ最期を貫いた感じ。
一方のウンソン怪物、急に孤独を全面に出してくる。え、そんなに執着してたっけ?っていうくらいビクターに対して寂しげな表情を浮かべ、その寂しさを怒りに変えて叩きつけるように歌い上げてくるので、こちらとしてもアンリとの乖離に大変戸惑ってしまったのですが、’난 괴물’(俺は怪物)の演技を観て、私の中で腑に落ちたところがあります。
「お前らに俺と同じ苦しみをそのまま返すんだ!」と怒りを爆発させた後、そっと床を撫で、お腹の中の赤ちゃんのように膝を抱えて横たわり、「♪昨日初めて夢を見たんだ・・・」とピュアな声で歌い出すウンソン怪物。ああ、この怪物は、生まれて一度も愛されたことがない子供と同じなんだ。ビクターを求めるのとは違う、純粋に「誰かに愛されること」を求めてるんだ、と急に腹落ちし、ウンソン怪物の孤独のありかを理解できたような気がしました。
その後の’상처’(傷)で、そっと少年に両手を開き、ハグを求めるウンソン怪物。戸惑いながらも怪物を抱きしめる少年。安堵した表情のウンソン怪物に、涙をこらえきれませんでした。
8月6日のドンビク回での北極で、死に際に「ただ、笑ってくれないか?」(『君の夢の中で』前のアンリの台詞)という爆弾発言をしたというウンソン怪物。そしてそれに対して「地獄で会おう」というアドリブで返したというドンビク。観た回数が少ないので確信はないんですが、ウンソン怪物は、アンリの記憶があるかないかが毎回違っていたような気がします。アンリを取り戻したウンソン怪物の孤独がどれだけ深いものだったのか、そしてそれを受けて地獄で会おうと返したドンビクの解釈の一致具合が素晴らしく、一人咽び泣きました。
後日拝見したコウンソンさん演じるベルばらのアンドレも、頼りがいのある兄貴っぽくてとてもよかったです。韓国版ベルばらは10月13日まで!未見の方はぜひ!!そして次作は私の大好きなシラノです!楽しみ!!

コウンソン氏演じるアンドレ、通称コンドレ

・イ・ヘジュン

EMKに移籍して以来、『エリザベート』『モーツァルト!』などの大作に出演し、順調に大劇場スターの階段を駆け上がっているイヘジュン氏。トートを観て、退廃的な雰囲気が好きだな、とは感じてた。フランケンにも出るだろうなと思っていたし、1回は観たいな、位のレベルだった。
しかし今回、私が最も狂わされたのが、彼でした。
とにかく、演技が、素晴らしい!
その一:表情の作り方が最高。
ビクターに振り回されてちょっと困った顔で笑う時、眉間に皺を寄せて苦悩する時、ビクターに向ける優しい笑顔、スポットライトが当たっていないときでもくるくる変わるアンリの表情に、私の防振双眼鏡が釘付け。
その二:演技が細かい。
『ただ一つの未来』で「♪お前の信念も野望に過ぎない」と歌うビクターに対して「なんだって?」と返していたり、パーティーでシュテファンと言い争うビクターをみて、ルンゲに「どういうこと?」と耳打ちしていたり、メインパート以外でもずっと演技してる。
その三:所作が美しい。
トートの時も思ったけど、特に余韻のある指先の動きが秀逸。座る時に長いコートの裾を払う仕草、『また再び』でビクターに銃を放たれ、絶叫して飛び降りていく姿、『絶望』で殺してくれと懇願するビクターに「まだダメだ」と言い放つときのコートを広げる指先、全てが美しい。
そしてそれら全てが投入された、役の解釈が素晴らしい。
『ただ一つの未来』の最後、ビクターと握手した手を不思議そうに見つめるヘジュンアンリ。『君の夢の中で』では「♪君と共に夢見ることができるなら」と歌いながらその手を見つめ、更に『俺は怪物』では「♪その夢の中で生きることはできなかったのか」と歌いながら手を見つめるんです。「夢」という単語に、何度もあの日の握手をリプライズさせてる!と気づいたときには声が出そうになりました。
そして同じように声が出そうになったのが、8月24日、ドンビクとの最後の回。ヘジュン怪物は毎回、『俺は怪物』で自らの首を捥ごうとするのですが、いつもであれば、アンリの記憶が過った後、それを打ち消すようにやるのに対して、この日は記憶が過る前に傷を見ながら絶叫して腕や首を捥ごうとした後、ハッと記憶が戻った様子を見せ、ゆっくりとその傷を愛おしそうに撫でたんです。その姿に『君の夢の中で』で笑いながら死んでいったアンリが重なり、声を抑えるのに必死でした。

自分の首を捥ごうとするヘジュン怪物

北極での登場の仕方も大好き。ビクターが’후회’(後悔)ラストを歌い上げるのと同時に北極のセットが登場し、その一番高い所で怪物が待っているのですが、他の怪物は正面を向いてるのに対し、唯一ヘジュン怪物だけが後ろ姿で登場して、ゆっくり振り返るんです。「来たな」っていう『君の夢の中で』前の台詞と、「♪来たな、我が創造主」っていう『絶望』の歌詞を思い起させるような登場シーン。最高です。
振り返ったヘジュン怪物

そして北極の最後。ヘジュン怪物はアンリなのか、アンリじゃないのか、はっきりとわからない終わり方をするので、解釈が観客に委ねられている感じも大好き。
個人的にはヘジュン怪物は「アンリの記憶はあるけれど、アンリではない。かつてアンリだったという記憶を持つ、怪物という別人格」だと思っています。
アンリの記憶に苦しめられながら、怪物として復讐を遂げるヘジュン怪物。そしてそれを受けてドンビクも「お前は一体誰なんだ!!」と返していました。
ウンテさんが千秋楽の挨拶で「アンリの記憶がなかったなら、怪物は幸せだったでしょう」とお話しされたそうですが、本当にそのとおりだと思わせられるヘジュン怪物。
初演ながら、一生私たちの記憶に残るアンリ/怪物を残してくれました。
私の周りの濃いオタクの中では、今回ハマった人が一番多かったヘジュンさん。フランス革命掛け持ち組として、現在ベルばら出演中です。そしてその次は11月から2月まではtick,tick…BOOM!への出演が決まっています。ベルばらではオスカルに手を焼いて困り顔のヘンドレや、立ち姿が絵画のようなヘンドレが観られます!みなさんもぜひ一緒にヘジュン沼に浸ってみませんか!(強火)

ヘジュンアンリの『君の夢の中で』。儚さがあってとっても良き。

・KAI

眼鏡のカイアンリ、そして十字架を背負ったカイ怪物。フランケンオタクが大好きなカイアンリ/怪物です。耳を溶かすような美声が重なるドンビクとの『ただ一つの未来』も、背筋をピンと張ったまま躊躇いもなく断首台を上る『君の夢の中で』も健在。そして「アンニョン」とお手振りを多用する怪物もそのままでした。
『君の夢の中で』では外に連れ出されるビクターに対して手を振っていたカイアンリが、格闘場の敵に対して、森で出会った迷子の少年に対して、その少年を突き落とした後も、怪物として「アンニョン」と手を振る。カトリーヌに教えてもらった唯一のコミュニケーション手段だからなのか、アンリの頃の記憶がそうさせるのか、私は前者がきっかけとなって、アンリの記憶が引っかかっているのだと感じています。ほとんどアンリらしさを出さないカイ怪物だからこそ、この仕草が唯一のアンリの記憶の現れなんじゃないかと思わずにはいられません。
そう、カイ怪物は北極でもほとんどアンリを出さない怪物として有名だったのです。だった、と過去形なのは、8月23日ソワレ、ドンビクとのペアマクがあったから。
ドンカと言えば、親密さがあまりない、信念だけで繋がっている、お互いを利用しているかのようなソリッドな感じが定番でした。
しかし8月23日ソワレ。この日は1幕からなんだかカイアンリの様子が違いました。眼鏡をキュッと上げながら「違う!」とドンビクの信念を否定する『ただ一つの未来』はいつも通り。でも、酒場辺りから何か雰囲気が違う。何というか、いつもより心を許している感じ。「僕の代わりに生きろ!友よ」(『君の夢の中で』で前の台詞)の言い方なんて、柔らかいというか、愛情すら感じるような・・・はて・・・?
幕間に友達と会話したときも、なんかカイさんいつもと違くない?気のせいかなあと話したのでした。
そして迎えた2幕。『俺は怪物』でもいつも通り、記憶が戻る様子のない、憤怒にまみれたカイ怪物。北極も銃を放つまではいつもの流れでした。今回も「お前は誰だ!」ってビクターに言われて終わるパターンかな、と思っていたその時、突然、カイ怪物の口から、「ビクター」という呟きが聞こえたのです。いつもの怪物の声ではなく、アンリの声で。
おそらく会場にいたオタク全員が「え?」と思ったはず。
驚愕した表情で、震えながらカイ怪物に手を伸ばし「・・・ア・・・アン・・・?アン・・・リ・・・・・?」と、なかなかアンリと呼べないドンビク。きっとオタク以上に驚いていたに違いない。ラストでは、カイ怪物の胸を震える手で掴み、トントン叩きながら絶唱していました。
ドン×カで、リアルアンリエンドが、キターーーーーーーーー!!!!!
カイ怪物の歴史上、私が知る限り、初めてのリアルアンリエンド(怪物が本物のアンリとして死んでいく最後)。フランケン史上、レジェンド級の出来事だったと思います。
その後のカーテンコールでは、ずっと仏頂面で、口をへの字に曲げていたカイさん。ドンソク氏から舞台中央に招かれても、ドンソク氏の方を見ることもなく、ずっとへの字口。何か不満でもあったのか?ペアマクなのにどうした?と客席がハラハラする中、最後の音楽とともに二人で舞台奥に歩いて行く二人。ドンソク氏がカイさんのほうを向いて、困ったように顔を覗き込んだ瞬間、耐えきれないという感じで仏頂面が崩れ、一気に涙を流し、号泣しだしたのでした。ドンソク氏に抱きしめられながら号泣するカイさん、幕が下りる時も客席を構うことなく、ずっと泣いていました。あんなに泣くカイさんを見るのは初めてだし、いつもサービス精神旺盛なのに、一切客席を見ないカイさんも初めてでした。どれだけの想いでこのペアマクに臨んだのか、なぜ最後にリアルアンリを出してきたのか、その涙だけで充分伝わったような気がします。
素晴らしい舞台を見せてくれてありがとう。これだからフランケンはやめられない。

背中に十字架を背負うカイ怪物の『俺は怪物』。チュバヤとの戦いで装具を付けないカイ怪物、十字架を強調するためなのかな、と思ったり。

・パク・ウンテ

唯一初演からアンリ/怪物役を演じ続けているウンテさん。
毎回、本当に辛い、出演するのは今回が最後にする、と言い続けながら早10周年。あなたがいないフランケンなんて考えられない。ウンテさん抜きにフランケンシュタインは語れないくらい、作品の一部分になっている俳優さんです。
独自の深い解釈に基づいてアンリ/怪物を演じ続けているウンテさん。アンリのビクターに対する感情について「間違いなく愛はあるが、それだけでは語れない、愛を超えた執着である」と語っていました。その解釈を背景に観劇すると、執着の末に行きついたのがこの北極の最期なのか、怪物による復讐という名分で、ビクターを自分だけのものにしたのか、などと考え始めてしまい、フランケン地獄から一生抜けられる気がしません。
また、「アンリに比重を置いて演じたい」とも語っていました。
劇中でアンリについて語られるのは唯一「♪僕には親も兄妹もいないけど、ただ一人の友がいる」という酒場の曲の一節のみ。そこからアンリ像を膨らませているという話を聞いて驚いたのですが、こんなに包容力ありそうなのに、どこか悲しく儚げ(なのに逞しすぎる大胸筋)なのは、孤独なアンリにとって唯一の存在であるビクターに、実は激しい感情を抱いているからなのか・・・などと、楽しいはずの酒場シーンで地獄のような感情が渦巻いてしまいます。
アンリの処刑前のシーンで、ビクターに対して、生きて夢を叶えてくれと説得するために「僕の代わりに生きろ!・・・友達よ」と言う台詞があるのですが、ウンテアンリだけが「『僕の』友達」って、『僕の』をつけるんです。そして北極でも、ウンテ怪物はビクターに向かって「ビクター・・・ビクター・・・『僕の』友達」と呼びかけるんですよね。そこでビクターがハッとして、アンリだと確信するという流れ。台詞や仕草一つ一つが伏線になっていて、最後の北極でのアンリに収束していくウンテアンリ、すごいを超えて凄まじさを感じます。
アンリのビッグナンバーである『君の夢の中で』も更に深みを増していました。語り掛けるような歌い始めから、ビクターに出会い、輝き始める人生をなぞるように力を増す歌声、そしてビクターとその夢のために命を捧げることに対して、もはや歓びともとれるような最後の歌い上げまで、一曲の中にアンリの人生が詰め込まれているような濃密さでした。

ウンテさんは4演時のインタビューで、怪物にアンリの記憶があるのかという質問に対して、このようにお話しされていました。

アンリの記憶はあると思います。覚えているだけで、かといってアンリとは違う。 私の場合はそうです。ビクターとの様々なことは思い浮かぶが、魂はアンリではない状態(中略)本当のアンリなのに、アンリの姿を借りて怪物の言葉を話す時もあり、怪物なのにアンリを思いながら話す時もあります。やる度に新しい感情が出るんです。

※ウンテさんの解釈についてはこちらのエントリーにまとめています。

また、「アンリと怪物の差をできるだけ無くすように演じている、それによってアンリではないのに、アンリと呼ばれる怪物の悲しみが深まるから」とも話されていました。
これらを踏まえて過去の北極でのやり取りを振り返ると、これはアンリなのか、怪物なのか、はたまたどちらでもないのかの解釈は、観客に委ねられる部分が大きかったと思います。
ところが今期のウンテ怪物は、方向性が明確に、わかりやすくなっていました。
『俺は怪物』で、はっきりとビクターの名を呼び、アンリの記憶を取り戻すのです。
最初は意識せずに口をついて出た「ビクター」という単語。無意識に繰り返すうちに、それがかつての親友の名前だったという記憶がはっきりと蘇り、一瞬で様々な感情を爆発させるウンテ怪物。この、「ビクター」という呟きからの流れが毎回毎回違うんですが、ある時は嬉しそうに笑った後に哀しみに襲われ、最後は憤怒の絶叫。またある時は苦悩にもがき、首の傷に触れながら咽び泣き。その後も何度も何度も「ビクター・・・!」と呟きながら歌うので、その度に胸が締め付けられ、こちらは嗚咽を抑えるのに必死。
まさに魂を削り取るような演技と歌唱で、終わった後は大喝采のショーストップ状態。ウンテ怪物の”난 괴물”、これだけで一つの作品だと思います。

貴重なウンテ怪物の『俺は怪物』2024年版フルver.これだけでも十分凄いんだけど、生舞台のはこれの100倍は濃い。生舞台観た後にこれみるとあっさりしてると感じるほど。

youtu.be

今期のウンテ怪物は、アンリそのもの、アンリの魂を持った怪物だったと感じました。
なぜ10年目でこのような演技にしたのか、どのような思いがあったのか、きっと深い考えがあるはず。だれかウンテさんに聞いてみていただきたい。

そしてこのようにビクターへの執着が深いアンリだからこそ、通常は自己完結型なはずのドンソクビクターとの組み合わせが、唯一無二になるのです。
自分の野望以外には興味がなさそうなドンビクですが、ウンアンだけは心から愛おしそうなご様子。他のアンリには絶対に見せない、甘えた素振りを見せます*6
そして北極でも、怪物が絶命した後、ウンテ怪物に対してだけは、「まだ話したいことがあるんだ」とか「こんな風に別れるなんてダメだ」とか、「僕が間違ってた」とか、「ごめんね、気づいてあげられなくて」とか、後悔に溢れた言葉を投げかけるんです。他ペアでは「ごめん」と呟くことはあっても、自分の生き方を後悔する様子は見られないドンビク。そんな高慢なドンビクを、最後の最後に自分だけに縛りつけるウンテ怪物。それがあなたの復讐なんですか・・・?なんという地獄。
私のドンウンへの思いは上記の通りですが、全世界のフランケンオタクが、ドンウンペアに対しては、それぞれ格別な思いを抱いています。そのため、ドンウン回のチケットの取れなさが尋常ではなくなってしまうのです。フランケンシュタインの代名詞にもなっている特別なペア、みんなに観てほしいのに・・・次は世宗でやってください・・・

 

思いのたけを綴ったらあっという間に17,000字を超えてしまいました。
ここまでお読みいただいた方は、きっと私と同じフランケンガチ勢ですね?お付き合いいただきありがとうございました。どこかでお会いできたら酒を飲みかわしながらフランケン談義をしましょう。また近いうちに6演が観られることを祈っています!

フランケンシュタイン、永遠なれ!!

おまけ

・俳優陣作成のVlog

KAIさんとウナさんがフランケン舞台裏のVlogを残してくださっています。メイクシーンからリハーサル、終演前後の様子など、貴重な映像が盛りだくさん。ほかの俳優さんたちもたくさん出ていて、見ごたえがあります。

KAIさんのVlog。初公演~最終公演までの様子が収められていて、共に駆け抜けた夏を振り返りながら胸が熱くなりました。

チャン・ウナさんのVlog。最終公演の舞台裏の様子です。キュヒョンさんとのやり取りが面白い。

・キュヒョンさんのYouTube

キュヒョンさんが自身のYouTubeチャンネルで、最終公演後にフランケンについて語った回。北極(私が観た8/23マチネ、×ウンテアンリ回)を演じたときの気持ちについてや、4アンリのモノマネ(激似)など、今期のフランケン観た人なら必ず楽しめます。ウンテ兄さんの怪物(俺は怪物)は長いから、裏でゆっくりできる、らしいです(笑)そんなこと言えるのギュさんだけだよ。

さすがSJの毒舌マンネ、口が立つ。

・写真スポットたち

ブルースクエア外観。フランケンの後はキンキーブーツ。ウンテさんはローラに転生。
生命創造装置とビクターの実験室

休憩スペースは酒場仕様
人柱シリーズ

・スタンプラリー

劇場内のカフェ3か所でフランケンコラボのスペシャルドリンク(オリジナルカップ付き)を買うと、ビクターの実験日誌にスタンプを押してもらえるという謎スタンプラリーが開催されていました。更に3種類のスタンプ集めて、HDPE高密度ポリエチレン)のプラ素材を10個持参すると、4つ目のスタンプとともにHDPEをリサイクルした記念キーホルダーがもらえるというイベントまで。
ビクター博士とともにリサイクルに取り組もう!みたいな謎のスローガンに踊らされ、韓国ダイソーで必死にリサイクルマークを確認しまくる怪しいオタク。

韓国のプラスチック製品リサイクルマーク

しかし見つからない・・・もういいやと思いかけたその時、もしかして?と思い立ってスーパーに駆け込み、手あたり次第にペットボトルを裏返してみたら、やっぱり!
そう、ペットボトルの蓋がHDPE素材であることに気づき、500ml×20本を根性でホテルまで持ち帰ったのでした。翌日は腕が筋肉痛になりましたが、おかげ様で勉強になりました。

スタンプラリーの成果と、残ったオリジナルカップたち。どうするんやこれ

以上、フランケンのおかげで、本編以外でもめいっぱい楽しめた2024年の夏でした!

*1:私の中では絶対に踊らないソンロクさんで有名。エリザベートのトート演じたときなんて、決して無駄な動きをしない、踊るなんて考えられない、山のようなトートだった。

*2:泣く子も黙るSMエンタ出身のスーパーアイドル。SJ内の立ち位置は別として、フランケンキャスト内ではダンスマシーンなのに違いないのです。

*3:カクカクダンスが木彫り人形のようだ、と称されている、ダンス苦手な俳優陣。代表格はKAIさん、ウンテさん、ドンソクさん。ただしドンソクさんはダンスの実力に自信は持っているご様子。

*4:前作ヘドウィグが終わり、ご自身の結婚式まで済ませてからの合流でした。おめでとうございます!

*5:これはドンビクオリジナル。最初に聞いた時はびっくりして歌詞の改変なのかと思ったら、やってるのドンソクさんだけだった。狂っている。

*6:酒場シーンで喧嘩を止めに入ったアンリに対して、「たくさん飲んじゃった~」と呟き、アンリの腰に抱き着いてお腹を揉み揉みする。そしてウンアンはそんなドンビクの手を撫でてあげる。その後もドンビクの話を愛おしそうな目で聞くウンアン。尊い